福岡県糸島市 司法書士 ブログ

AIと一緒に遺言書?

私はNHKのデータ放送のニュースをよく利用します。

その中で「おっ」と思わせるニュースを発見。

「面倒な遺言書の作成、AIと一歩を踏み出しませんか?」

とありました。

AIがどのような遺言書を作るのだろう?

キャプションにある「勘定よりも感情を」とは?

仕事柄、こういう話には興味を抱きます。

読み進めて「ほらね」と笑ってしまいました。

法的には間違いがあるとはいえません。

でも、文字を誤っています。

AIはこの程度の漢字も正確に書けないのか。

遺族が

「お父さん、文字間違ってるじゃない・・・もう!」

と苦笑できるかもしれませんが、間違いは間違いです。

たかが誤字ではあります。

でも、AIは簡単なことすら間違うのです。

遺言書作成をAIに任せて大丈夫でしょうか?

 

次は「勘定よりも感情」のお話です。

遺言書では付言事項として、家族には意味がある内容を書くことがあります。

これは法的に意味があるわけではありません。

まさに遺言者の「感情」を表す部分です。

「お前たちには苦労をかけた。私はいい夫、いい父親ではなかったかもしれない・・・」

「私がこうして穏やかな気持ちで死を迎えることができるのも・・・」

「ありがとう」

多くは感謝の言葉や、自分の死後の家族の心配といった内容になります。

それをAIに作ってもらうというのです。

さて、遺族の心に響くでしょうか?

遺族にはAIが作ったとはバレていないかもしれません。

でも

「お父さんにしては、随分整った内容だなあ」

「普段のお父さんはこういう言葉を使わないのに・・・畏まった文章だね」

こういう印象を抱く可能性はあります。

ヘタな文章でも、整っていない内容でもいいのではないか?

寧ろ、感情とはそういう形で表に出てくるのではないか?

そう思う私には、AIに感情表現を作ってもらうなどア☆らしくて考えられません。

最後に注意事項が出ていました。

個人情報を入力してしまえば、その情報を利用できる人たちが出現するということです。

たとえば、遺産の運用についての案内が届くかもしれません。

それ以上に「詐欺メール」や「詐欺電話」が・・・

 

取材したNHKの記者は

「面倒な遺言書の作成、AIと一歩を踏み出しませんか?」

というようにAIの利用を奨めています。

記事の最後の最後に注意事項を入れているのは責任を問われないためかも。

私にはこういう無責任なことはできません。

AIはまだまだ精度が低いと思います。

そして、そのAIを提供する会社が狙っているのはなにか?

「こういった事情を踏まえ、自己責任でどうぞ」としかいえません。

「私だったら使いませんけどね」

と付け加えることも忘れないでしょう。

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