ムラサキツバメという和名の蝶がいます。
美しい種のひとつで、同属のムラサキシジミに似ています。
翅の表の色調はムラサキシジミと同じです。
どこが違うか?
単純な答えとしては翅の形。
尾状突起があるのです。

★ 翅が傷んでいる個体です。
食餌植物は、マテバシイとシリブカガシ。
つまり、Lithocarpus属の樹を食べるといことです。
同じブナ科のアラカシや͡コナラではみつかりません。
たしか、アラカシから幼虫が発見された記録はあったと思います。
しかし、Quercus属の樹は、基本的に食べないのです。
生態的な違いを簡単に書くと、こういう感じです。
我が国でNarthura属に分類される蝶はムラサキシジミとムラサキツバメだけ。
Narathuraの由来はなんだろう?
調べてみたのですが、語源不詳です。
では、種名のbazalusは?
こちらも語源不詳でした。
一方のムラサキシジミは japonicaという種名。
つまり、「日本のNarathura」なのです。
生き物を調べていると、学名の語源が気になることがあります。
ムラサキツバメは普通種でおなじみさん。
でも、学名をさほど気にしていませんでした。
自宅兼事務所の隣にある公園にはマテバシイはありません。
その外側の樹林に数本が生えています。
この界隈にもマテバシイは少なくありません。
街路樹として植えられているケースも。
おそらく、近くでムラサキツバメに出会えるはずです。
翅表はとても美しいので、探してみてください。
