「黒い花びら」と「とんでも歌謡PARTⅥ~へんな女~」の記事で水原弘さんに触れました。
まさに無頼漢という印象の歌手です。
私は俄然水原弘さんに興味を抱きました。
そこで手に入れたのが、これです。

帯に「壮絶な生涯」とあります。
まったくそのとおりでした。
村松友視さんの文章はテンポよく水原弘さんを描きます。
行間から常に破滅の緊張感が漂う内容でした。
父親をよく知らないような育ち方だったようです。
父性を常に意識したのではないか?
とりまきを連れて銀座を豪遊する水原さんは、「オヤジ」でありたいと願ったのかも。
酒で肝臓はボロボロ。
それでも歌に執着したのはなぜか?
きっと、自分の存在を証明できるものが歌だけだったのでしょう。
二度目の奇跡の復活を心に期していたように思います。
この本には、数葉の写真が掲載されています。
その中で妻とともにいる水原さんは実にやさしい目をしているのです。
生き方は無頼漢を気どったけれど、穏やかな人だったのではないか。
そう思わせる写真です。
既に書店では手に入らない本ですが、機会があればご一読を。
読んで損はしないことをお約束できます。
