写真を載せることができません。
プライバシーの保護ではなく,単に写真がないのです。
事務所兼自宅の隣の公園に現れていたオス猫は少なくとも5匹です。
そのうち1匹は「二ノワール」という猫で,公園の近くの高齢のご夫妻が面倒をみています。
その家庭では「黒さん」と呼ばれている黒猫ですが,我が家のノワールに似ているということで,
勝手に二ノワールと呼んでいました。しばしば公園に遊びに来ていました。
二ノワールは今も健在ですが,公園には来なくなりました。
「不良番長」と呼ばれていた猫は老境に達していましたが,まだまだ公園を仕切っている様子だったのに。
「長谷川」は公園だけでなく我が家の庭にも侵攻してきた猫です。
名前の由来は,昭和40~50年代に活躍し,関脇まで昇進した長谷川という力士に顔が似ているというもの。
長谷川は旅に出たのか?
そう思っていたら,少し離れたお店の前をトボトボと歩いている姿を目撃できました。
しかし,公園に姿をみせることはありません。
「マジュ男」というのは,私が保護して里子に出したマージュという猫の一族と思われるオス猫です。
顔の隈取がくっきりとしたまずまずの男前で,体格もよかったのですが・・・消えました。
「クリーム白虎」は白猫とシャムネコの混血みたいな印象のオスで4年前から姿をみるようになりました。
非常に警戒心が強く気が小さい猫でした。弱そうなので心配していたのですが・・・
もう1年くらい姿をみることができません。
★ クリーム白虎が消えた事情を知っている可能性が高いベルンハルト・グリュン。
二ノワールは別ですが,他の4匹には共通点があります。
全ての猫がベルンハルト・グリュンとのにらみ合いに負けているのです。
長谷川にいたっては実戦に突入しベルンハルト・グリュンに制圧されています。
今や公園を闊歩する猫はベルンハルト・グリュンだけになりました。
カタギになっても昔取った杵柄なのか,高い戦闘能力を維持しているようです。
各地でオス猫のシマをめぐる抗争事件をみてきましたが,ここまで完璧にシマの支配を確立した猫はいませんでした。
★ 後ろの看板に「公園は憩いの場所です」と書いてあります。
「俺の憩いの場所だ」という自信を覗かせるベルンハルト・グリュン。
こう書くと,完全に「特定危険指定猫」ですが,毎日「撫でてくれ~」と私の前で転がっています。
外猫とはいえ,満ち足りた生活を送っているので戦う気にならないようにみえますが,その本能に変化はないようです。
去勢した直後でしたが,ベルンハルト・グリュンの鼻筋に引っ掻き痕がついていました。
喧嘩をしたのでしょう。でもお尻や脚に怪我をしたのではなく鼻筋に傷跡があったことに私はちょっと安心したのです。
去勢の結果,おとなしくなってしまえば,私が後ろ盾になってもグリュンは他のオス猫に追い出されるのではないか?
杞憂でした。敵に後ろをみせることなく向かって行った証拠が顔の傷。負けることはないだろうと確信しました。
「猫の顔は履歴書」です-記事のタイトルは映画「実録安藤組 やくざと抗争」に倣ってつけました。
★ 「男の顔は履歴書」といえば安藤昇さん。2015年に89歳で亡くなりました。
渋谷の愚連隊セイガクヤクザから東興業(安藤組),そして映画俳優,さらにプロデューサーへと転身。
今では無理なのでしょうが,こういう転身を認めるくらい寛容な世の中の方が暮らしやすいと思います。
私は俳優安藤昇のファンです。やはり「生きる実録」は迫力が違います。