そう多くはありませんが、遺言書検認審判を求める申立書類作成の業務を受託します。
これは、家裁のホームページに書式が掲載されています。

比較的容易な仕事のひとつです。
が、今回は受任の経緯にひとひねりがありました。
自筆証書遺言を作る予定があった方Aさん。
このAさんが体調を崩しました。
危急時遺言書を作ることになるかもしれない。
こういう状況になったのです。
それまでにAさんとは何度かやりとりをして遺言書作成のポイントをお知らせしていました。
しかし、ご自分で遺言書を書くのには無理がありそうな状況になりました。
余命宣告を受けていたAさんです。
私は、危急時遺言書を作ることには乗り気ではありません。
けれども、本件はその後の展開を考えると、作らざるを得ないだろう。
腹をくくった私は証人の手配までしました。
ところが、その日を迎えることなくAさんが亡くなってしまったのです。
遺産は配偶者と兄弟姉妹(またはその子ら)が相続することになりそうです。
司法書士に遺産分割協議をする代理権はありません。
これ以上のお手伝いは無理か・・・
と思っていたら、Aさんは自筆証書遺言を遺していました。
内容は非常にシンプルです。
私が、その検認手続のために申立書を作ることになりました。
ただし、相続人となるべき登場人物がかなり多いのです。
戸籍謄本等を収集するにしても相当数になりそうです。
その後の不動産に関する所有権移転登記申請も控えています。
そこで、先に法定相続情報一覧図の保管・交付を法務局に申請することに。
これが、「申出人」をどうすべきか・・・ちょっとだけ悩む内容でした。
それも解決できましたが、すべての手続はこれからです。
冒頭に「比較的容易」と書きましたが、今回はそこそこに労力を要する内容です。
「自筆証書遺言作成支援」→「危急時遺言書作成」→「遺言書検認審判申立書類作成」
と依頼される仕事に変化が生じました。
依頼者も
「Aさん」→「Aさんの相続人の代理人」
というように変わりました。
たまにですが、こういう流れに乗って仕事を進めるケースがあります。
本音を書くと、危急時遺言書作成の段階で「降ります」と言いたいケースです。
この業務に関しては、乗り気になれないのです。
しかし、今回は「やるしかない」と私は決意しました。
その決意の源は「渡世の義理」です。
渡世の義理がある以上、ここで降りてはいけないと思ったのでした。
こうして、私は渡世の義理に縛られて生きております。
