本年5月17日の「雑草の修羅の群れその1)」という記事で蔓延る雑草を紹介しました。
今日は、その第2弾としてツユクサを紹介します。
まずは、ツユクサ Commelina communis です。
こちらはそれほど怖くはありません。
寧ろ、万葉集では「月草」として数首の歌に登場する「好ましい印象」のもの。
青い花は珍しく、「蛍草」という呼び方もあります。
これをモチーフにした時代小説もありました。
ツユクサが侵入したのを放っておくと、覆いつくされてしまいます。
それで駆除するのですが、駆除はそれほど難しくはありません。
1本ずつ丁寧に抜けば済むだけです。
問題はこちらのマルバツユクサ Commelina berghalensis です。
侵入直後に駆除できればよいのですが・・・
放置すると駆除に大変な労力を要する結果を招きます。
なぜか?
それは、閉鎖花のせいです。
ツユクサ同様に青い花を咲かせる以外に、「咲かない花」を持つのです。
昆虫や風に受粉の手助けを受けずに自家受粉。
マルバツユクサは地上に閉鎖花を持つほか地下茎にも閉鎖花を持つのです。
つまり、地中で自家受粉して種子ができてしまうのです。
こちらも抜きとり作業で駆除しますが、種子が地中に残っていれば・・・
糸島市内でもマルバツユクサの繁茂をしばしばみかけるようになりました。
そういう場所での駆除は大変です。
けれども、駆除しないと益々蔓延ってしまいます。
そして、他の植物を駆逐する可能性大。
マルバツユクサにはくれぐれもご注意ください。