1978年、それまで荒井由実だったユーミンは松任谷由実としてアルバムを出します。
それが「紅雀」です。
このアルバムは、当時はあまり売れませんでした。
夫松任谷正隆氏のアレンジがかなり手厳しく批判されたようです。
私は当時中2で、このアルバムをリアルタイムでは聴いていません。
大学生になって「レンタルレコード店」で借りて聴きました。
評判が良くなかったということは知っていましたが・・・
私好みだったのです。
特に「私なしでも」はいい曲でした。
ラテン風のアレンジで、軽快なテンポ。
これをライヴで聴くことができたのが1986年でした。
アレンジはもっとラテンになっていて、ピアノのリズムが最高でした。
歌詞は、彼氏との別れに際して彼氏を心配しつつ・・・始発に乗った彼女は
♪ 枕木ひとつずつ自由になるわ ♪
というように、どこか吹っ切れた明るさがあるのでした。
もう一曲、「地中海の感傷」も私の好みでした。
というように、十分楽しめるアルバムだったのです。
評価は人それぞれ、まちまちです。
ラテンフュージョンやボサノバが好きな私にはいいアルバムなのですが、
荒井由実時代のテイストを期待した人には「えっ?」という感じだったかもしれません。
でも、アーティストは作品を重ねて変化してゆくもの。
それを楽しめるかどうかは、これまた人それぞれでしょう。