少し前からです。
あちらこちらでこの花が咲いています。
これが最も兇悪なつる植物といっても過言ではないクズの花。
結実し、マメができます(マメ科です)。
この種子でも繁殖しますが、蔓延る雑草によくある「地下茎」での広がり方が凄いのです。
根は巨大化し、重機で掘らなければ除去できなくなります。
葛湯や葛餅の原材料である葛粉になるとはいえ、庭に受け容れるべき植物ではありません。
私は個人的に、日本三大兇悪つる植物を決めています。
クズにヤブガラシ、そしてヘクソカズラです。
クズが侵入している庭にはなかなか出会えません。
ヤブガラシやヘクソカズラの侵入・定着という状況の庭には時折出会います。
3種類のうち2種類が侵入したら・・・合掌・・・とまではいいません。
でも、強い心で立ち向かわなければなりません。
駆除には数年かかることを覚悟して。
私はクズの駆除は経験済みです。
専用の薬剤を使います。
地中の根を探し当て、ドリルで穴を開け、そこに爪楊枝状の薬剤を差し込みます。
概ね枯れますが、横に這う地下茎すべてを殺せません。
生き残りが翌年になって芽を出します。
毎年それを追いかけ続けて駆除していきます。
というように大変なのです。
ヤブガラシは根を完全に掘り出すことが困難。
そして、地下茎で縦横に広がります。種子での繁殖はほとんどありません。
ヘクソカズラは地下茎で広がるだけでなく、種子が強い武器になっています。
根の掘り出しはヤブガラシに比べると容易ですが、やはり大変です。
三大兇悪つる植物と私が呼ぶ理由をご理解いただけたのではないでしょうか。
なお、クズの花は独特の香りを放ちます。
人工的なブドウの香りがそれに近いと思います。
「ファンタグレープ」に似た香りと書けば、なんとなく伝わるでしょうか。
いわゆるグレープの香料の香りなのです。
フジの花も同じような香りです。
ためしに嗅いでみてください。