3年前に「スーツだよ」という記事を書きました。
「会社員としてやっていくには何が大事ですか?」
と訊ねる部下に対し、私がそう答えたという内容です。
その理由は、
「交渉で他人に会う以上、相手の視線が最初に捉える部分に注意を払うべきだから」
ということを書いています。
特にジャケットが大事である、と。
服装がきっちりしていないと、
「コイツ、大丈夫かな?」
と思われてしまうのです。
これは、自分自身が相手をどう感じるかを考えればわかると思います。
だらしない格好や、よれよれのシャツにセーター姿では真剣さがみえません。
我々のような士業はある程度のカジュアルな姿が許されます。
でも、ジャケットとプレスが効いたシャツは欠かせません。
他人、特に依頼者や交渉相手への気遣いを表現するのが服装だからです。
皺だらけのシャツ姿だと、相手は
「自分のことを軽視しているな」
と感じるもの。
相手を尊重している姿勢をみせるのは、まずは服装です。
言葉を交わす前のファーストインプレッションは服装で決まるからです。
なぜ、改めてこのことを書いたか。
それは、最近お会いした方に
「この人は信用できるのかな?」
という第一印象を抱いたから。
服装に頓着しない仕事師ならよし。問題ないでしょう。
でも、本物の仕事師はその辺もぬかりがないものです。
自分がどうみられるかをしっかり理解しています。
今はタイを締めなくても問題がなくなりました。
そのせいで、ジャケットとシャツの重要性が上昇しているのです。
洒落者である必要はありません。
こざっぱりしたジャケットと清潔感のあるシャツ。
プレスしたパンツに汚れのない靴。
この辺は「常識レベル」だと思います。
件の方は本当に大丈夫なのか?
ちょっと心配になっています。
★ たしか12年前に購入したCERRUTI1881のスーツ
多少のしわはすぐに消える復元力と深みのある紺色を気に入っています。