昨年の夏の終わりに「仁義なき戦い 頂上作戦」の武田明を使ったTシャツを買いました。
ちゃんと演者であるマイトガイの名前も漢字で入っていました。「小林旭」
そこで、今年は、シリーズ最強の極道ともいえる山守義雄があしらわれたものを買いました。
顔写真の右下に「金子信雄」の文字が入っています。
これは「頂上作戦」の一場面ですが、武田明同様に受話器を握っています。
シリーズ第3作目「代理戦争」と第4作目の「頂上作戦」は政治劇の色合いが濃い作品です。
盃外交が繰り広げられ、裏切りや若者の暴走が描かれます。
第1作目で野獣のようだった広能昌三(文太さん)も策士に変貌を遂げています。
こすっからい山守やその腰巾着である槇原(田中邦衛さん)以上の策士ぶりを発揮します。
そういう点をみると、広能昌三の成長物語の側面もあるシリーズです。
そして、己の利益のためには、平気でかつての仲間を死地に追いやったり、
あるいは、自分だけは痛い目に遭わないようリスクヘッジに必死になったり。
滑稽で、もの哀しい人間喜劇でもあるのです。
「仁義なき戦い?ああ、東映の下品なヤクザ映画ね」
などといっている間は、お子様レベルですな。
私はそう思っています。