「入れればええんじゃ、なんでもええんじゃ」
これは戦後のマーケット(闇市)で「煮込み」を売っている人の言葉。
売っている人は、槙原政吉さん。
この槙原さんを演ずるのは田中邦衛さん。
「仁義なき戦い」の一場面です。
当時の「煮込み」には何が入っているかわからなかったようです。
なんでもかんでもぶちこむ!
こういう感じで適当に作っていたと聞きました。
映画では地面にこぼれた米粒をかき集めて鍋に投入するシーンがありました。
飢えていた日本人は、衛生観念も吹き飛んだ状態。
その煮込みをガツガツと食べていたのでしょう。
時は流れて今は令和。
我が家では、今も「入れればええんじゃ、なんでもええんじゃ」をやっています。

それがお好み焼き。
色々なものが入っています。
たとえば、カツを揚げた際に余ったパン粉。
出汁をとった後の昆布。
昼食に使って余った人参。
残り物だけではなく、オーツ麦を入れたり。
一時期はオカワカメやモロヘイヤを入れたりもしました。
夏はオクラを入れたりもします。
海藻なら出汁がらの昆布ではなくモズクを入れることもあります。
とりあえず、何でも入れることができ、多様な食品を摂取できるのがお好み焼き。
「入れればええんじゃ、なんでもええんじゃ」
