痛ましい事件は、県警の尽力もあって速やかに容疑者が逮捕されました。
いったい何を目的に中学生を襲ったのか?
今後は、容疑者の動機の解明が焦点になります。
殺された女の子のこれからの青春が奪われたこと、
そして、刺された男の子の心に大きな傷が残ったこと、
これらの点を容疑者は真摯に受け止め、動機を明らかにしてほしいものです。
現時点で事実を認めているようなので、罪を償うだけの刑罰を受けてもらわねばなりません。
ところで、現場ですが、私は「土地鑑」があります。
相変わらずマスメディアは「土地勘」と報じていました。
私は、「土地鑑」が絶対に正しいと思っているので「土地鑑」で通します。
なぜ土地鑑があったか?
それは、2005年4月から10か月弱の期間、住んでいたのです。
★ 青い○で囲った場所は私が住んでいた場所です。
最寄りのモノレール駅は「徳力嵐山口」でした。
東京から転勤で北九州市勤務になりました。
社宅の候補から選んだのがウィンベル嵐山というマンションでした。
紫川には大きな鯉が泳いでおり、隣室の奥さんと
「釣って食べてしまおうか」
という相談をしたことがあります。
出勤時には、川の上をカワセミが飛んでいたりするので、心が和みました。
現場も容疑者宅も徒歩圏内。
ちょっと驚いています。
北九州市はガラが悪い、治安が悪いといわれていました。
私自身は18歳まで住んでいたので、それを感じたことはありません。
離れてみると、たしかに事件がしばしば起きていました。
小中学校の友人宅での発砲事件。
バスを降りて国鉄若松駅まで歩く途上での発砲事件。
顔だけ知っているパチンコ好きのオッサンが殺された事件。
大学に入ってから友人に話すと「それ、半分作ってるやろ?」といわれました。
全部本当の話です。
中学生のときの隣のクラスの女の子が卒業後に殺された事件もありました。
「そら、普通やないで」
友人たちからそういわれて、「ああ、そうなのか」と初めて気づいたのです。
海水浴場には刺青のおじさんがたくさんいたけど、あれは普通の光景ではないのか。
犬の散歩をさせる愛想のよいおじさんが組長だったりするのも普通ではないのか。
それでも、「治安が悪い」とは思いませんでした。
社会人になり、飯塚に勤務していた頃のことです。
大阪から北九州市に転勤してくる人から電話がありました。
「治安はだいぶ悪いんか?」
「そうですね、でも市民にはちゃんと防弾チョッキが配布されていますから」
「・・・・・」
「銃声は時々聞こえるくらいですから、そんなに怖くありませんよ」
「・・・・・」
「自分が小学生の頃、クラスメイトが家にある拳銃を学校に持ってきたことがありました」
「・・・・・」
「中学校の水泳の時間になると、男子の3分の1は刺青姿ですね」
「・・・・・」
「学校で花札賭博とかはやってましたよ」
「おまえ、嘘つくのいい加減にせいよ!」
「最後の話だけ本当です。カネは賭けていませんけど」
「おまえ、花札強いんか?」
「まあまあです。3歳の頃からやってますからベテランではありますが」
「やっぱ治安悪いやんか!」
というような冗談をかわすことはありました。
治安が悪い修羅の街・・・全然そういう感じではありません。
高齢化が進む一方で、洞海湾は浄化され響灘にはビオトープ。
私は、北九州市に工業都市から自然都市への転換を期待しています。
夜景が全国一の評価というのもよい話です。
今回の事件は「たまたま」でしょう。