国際ロマンス詐欺といえば「クヒオ大佐」。
堺雅人さんが主演した15年前の映画です。
実在の結婚詐欺師を描いた作品は笑えて、ちょっともの哀しさを漂わせていました。
純粋の日本人なのに、バタ臭い容姿を利用して、片言の日本語を操ります。
父親はハワイのカメハメハ大王の末裔。
母親はエリザベス女王の双子の妹。
米軍のパイロットである。
こういう設定で女性を騙し、服役したこともあります。
誰でも気づきそうな嘘ばかりなのに、多くの女性がコロッと騙される。
その女性たちの描き方も面白い作品でした。
実際のクヒオ氏は1970年代から「活躍」しています。
そして今は、ロマンス詐欺に投資詐欺を組み合わせた形で高齢者を騙す犯罪が増えてきました。
これは日本だけのことではないようです。
ついに、海外ミステリにこの国際ロマンス詐欺を扱った作品が登場しました。
なんと珍しいアフリカンミステリです。
ガーナの作家クワイ・クアーティの「ガーナに消えた男」です。
これは相当に面白い作品で、ガーナ警察の腐敗などのサイドストーリーも充実しています。
装丁もアフリカンな雰囲気で、私はかなり気にいっている作品です。
「クヒオ大佐」とは異なり、女性が男性を騙すのですが、その女性が・・・
ネタバレはいたしませんが、いかにもIT時代にふさわしい設定であるとだけ書いておきます。