福岡県糸島市 司法書士 ブログ

ドキュメンタリー

8月になるとNHKでは第二次大戦関連の番組が多くなります。

ドキュメンタリーは「実録」であり、迫力に満ちています。

迫力がある分だけ、戦争のむなしさが伝わってきます。

特攻が

「頑張っているからなんとかなる」

という言い訳のような機能を果たしていたという視点には

「なるほど」

と納得させられました。

特攻という麻薬を打つことで、一時的に濃厚な敗色の影から逃れていたのでしょう。

でも、その麻薬は人命という代償を伴っていたのでした。

 

「仁義なき戦い 代理戦争」のラストシーンを思い出します。

原爆ドームを背景にナレーションが流れます。

戦いが始まれば、まず失われるのは若い命であること。

その死が報われたためしはないこと。

酒井哲さんの抑揚を抑えた声が事実をつきつけてきます。

この作品が、単なるヤクザアクション映画ではないことがよくわかるラストです。

 

NHKでは海外のドキュメンタリーも多数放送しています。

第二次大戦に関係するものでは、ヒトラーとスターリンを対比したものが素晴らしいできでした。

これはフランスの放送局が製作したドキュメンタリーでした。

 

ところで、NHKを民営化せよという声が出ることがしばしばです。

NHKが民営化されれば、こういったドキュメンタリー番組は姿を消すでしょう。

視聴率が上がりそうにないからです。

代わりに、つまらないバラエティ番組が放送されるに違いありません、

どうでもいい話でタレントさんが大騒ぎするような内容です。

今のNHKのドキュメンタリー番組はおカネを払って視聴する価値があります。

民放のバラエティ番組はおカネをもらっても視聴したくありません。

NHKの民営化?

とんでもない話だと思います。

8月にかぎらず、NHKでは「NHKスペシャル」や「映像の世紀」など

おカネを払ってでも視聴したい番組を多数放送しています。

払った受信料の元をとることは十分可能です。

債務整理でNHKの債務者に対する受信料の請求を

「債務者は生活保護を受給することになったので、ご勘弁願えませんか」

とNHK宛てにしばしば文書を送るワタクシは思うのでした。

 「ヒトラーとスターリン」(みすず書房)

  ドキュメンタリー番組以上に人物像を深く描いた本です。

  この2人はおそらくサイコパスです。

 

 

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