すっかり日が落ちるのが早くなりました。
薄暮くらいの明るさになると、ベルンハルト・グリュンの動きが鋭くなります。
縄張りの公園を散歩していても、いきなり走ったり。
グリュン君は薄暗くても目がみえるのです。我々とは違います。
すると、突然に「黄昏で見えない」という曲を思い出しました。
1983年、私が大学生になった年のアルバム「うち水にRainbow」に収録されています。
作曲はユーミン。アルバムジャケットのデザインもユーミンでした。
歌詞がついたバージョンは、後に小林麻美さんが歌っています(「幻の魚たち」)。
こちらはボサノバ調のアレンジになっています。
この「うち水にRainbow」の前年に発売されたのが「脚線美の誘惑」。
このあたりからスクェアサウンドが洗練されたものになります。
それまでは、フュージョンバンドにありがちな、ちょっとわけのわからない曲もありました。
それがなくなり、風が吹くような、それでいて心を揺さぶるような曲が増えました。
故和泉宏隆さんの加入が大きな影響を与えたのは間違いありません。
和泉さんは昨年5月に急逝。
「うち水にRainbow」にはビートルズの“HELLO GOODBYE”も収録されています。
バンドリーダーの安藤正容さん編曲です。
そのリーダー安藤さんもバンドからは昨年引退。
グリュン君と黄昏時に散歩しながら、時の流れに思いをはせました。