ある方から相談を受けました。
庭のシマトネリコにハトが巣を作り、子供がこわがっている。
私はこういう相談を受けることもあるのです。
早速現地に赴きました。
といっても徒歩2分かかるかどうか。
ご近所さんなのです。
たしかにハトの巣がありました。
写真には写っていませんが、実は2羽のハトが住んでいるのです。
これから卵を産んで、それを孵化させるーということでしょう。
申し訳ないとは思いましたが、撤去することにしました。
脚立を設置し、一部の枝を切除したうえで巣を撤去しました。
ハトの留守にやったので、うしろめたさがあります。
「ここはいかんぞ」
と説諭したうえで撤去すべきなのですが。
我が家のパーゴラにはヘンリーヅタが巻き付いています。
ここにも毎年のようにハトが巣を作ろうとします。
ほかにもよさそうな場所はいくらでもあります。
ご近所さんにしろ我が家にしろ、どうして人家に住みたがるのか。
もしかすると、天敵から身を護るために人間の存在を利用する作戦かもしれません。
巣くらいは作らせても、と思わなくもありません。
しかし、糞害を我慢するか?といえば、やはりイヤです。
ハトの利益と人間の利益を秤にかける。
そして、ハトには代替手段があるではないか。
そうすると撤去という結論になるのです。
法律を扱っていると、こういう場面でも利益衡量や代替手段の有無といった思考に陥ります。
★ 記事のタイトルは佐藤正午さんの名作からそのまま頂戴しました。