某大学教授が語った内容です。
1 婚姻により姓の選択は男性の姓と女性の姓が半々になるのが普通
2 夫婦別姓を選択できない国は日本だけで、その根底には女性に対する差別が存在
3 日本は世界から遅れた存在になっており、それに対する取組は遅々として進まず
私は聴いていてひっくり返りそうになりました。
まず、1について。
婚姻による姓の選択は当事者の自由意思に委ねられています。
半々になるという説明には何ら根拠がありません。
寧ろ、半々になったとすれば、こういう疑問を抱きます。
誰かが国民の意思を管理して操作しているのではないか?
思想信条の自由が許されない国ならあり得るでしょう。
つまり、社会主義国ならそういうことは起きる可能性があります。
女性の姓を選ばないのは差別意識が潜在的にあるからか?
女性が「私の姓を選んでよ!」と男性に迫っても受け容れられないのか?
寧ろ、「姓が変わることでお嫁に行ったことを実感できる」と言っていないか?
これを差別意識というかどうかは微妙でしょう。
制度を改めれば払拭されるものでもないと思います
(払拭しなければならないわけでもない)。
単に、長い間の慣習のようになってしまっているだけ。
差別意識と結びつけるのは強引だと思いました。
漢字四文字で表すと「牽強付会」となります。
★ 関根恵子さんは映画監督の高橋伴明さんと結婚後に高橋惠子さんに。
「相続登記はお済みですか?」の日本司法書士会連合会のポスターは高橋惠子さんがメインキャラ
次は2について。
たしかに男尊女卑の社会が我が国には存在しました。
その名残のせいで夫婦別姓を選択できない?
おいおい!というツッコミが必要でしょう。
欧米でも男尊女卑は同様でした。
そして、それは今も問題になっているのです。
“me too”運動も問題解決のひとつとして始まりました。
我が国だけが殊更に差別意識が強く世界に遅れた国というのはいかがなものか?
なにやら、某新聞社のインクのニオイを感じなくもありません。
女性に対する人権の抑圧が世界的に問題視されている国では夫婦別姓です。
たとえば、イランやアフガニスタンも別姓なのです。
欧米は別姓だといいます。けれども、それはここ10年ちょっとの動き。
それまでは、なんと「夫の姓」を義務付けている国があったのです。
スイスやオーストリアのように世間のイメージがよさそうな国がそうでした。
我が国は戦後憲法で夫婦の姓を当事者の選択に委ねました。
スイスやオーストリアよりも進んだ国だと高く評価すべきではないでしょうか?
ところで、英国では姓の選択の自由度が高く、新姓の創造も可能です。
けれども、女性は90%前後が夫の姓を名乗っています。
我が国で選択的夫婦別姓制度を作ったら、おそらくこうなると思います。
英国は我が国同様に遅れたダメな国なのでしょうか?
さらに、欧米では婚姻により姓を変えずに夫の姓を加えた姓にすることもあります。
「チャーリーズエンジェル」のファラ・フォーセットがファラ・フォーセット・メジャースだったように。
けしからんではありませんか!
女性が男性の姓を結合した姓を使うー女性を男性の持ち物のように差別していないでしょうか?
この先生には是非とも非難して欲しかったところです。
最後に3です。
夫婦別姓制度をとりいれる取組が遅々として進まない点について。
こういう制度選択の権利を有するのは誰でしょう?
我々国民です。
早く夫婦別姓制度をとりいれたければ、そういう主張をする政党に投票すればよい。
我が国は間接民主制であり、我々の政治的意思は投票箱を通じて表します。
今も夫婦同姓であるのは、国民がとりたてて夫婦別姓制度を欲していないからです。
婚姻後も旧姓を使う人は多数派とはいえません。
まだまだ慣習としての別姓さえ根付いていないのです。
夫婦別姓を求めるデモ行進が行われたり、集会に大勢が参集するような現象はみられません。
夫婦別姓に賛成の人の大半は同姓を選択すると回答しています。
★ 熊谷美由紀さんは松田優作さんと結婚後に松田美由紀さんとなり、今もご活躍
以上のように、この先生の述べるところは根拠がまったくない非論理的なものなのです。
社会的な事実にも立脚していません。本当に「おいおい」の内容でした。
この話を聴いた後に質問タイムがあるはず。
その際にはとっちめてやろう!
とまでは思いませんでしたが、やんわりとおかしな点を指摘しようと思いました。
質問タイムは設けられませんでした。
先生は言いたいだけ言ってサヨウナラです。
おかげさまで私はストレスマックスでございます。
おそらく、民主政をあまりご存じないのだろう。
そう思うことにしました。
どこの大学で何を研究している先生かは伏せることにします。
★ 松任谷由実←荒井由実というユーミン
「荒井由実」を続けることは考えなかったのでしょうか?