福岡県糸島市 司法書士 ブログ

暴力と性

最近のドラマはなぜつまらないのか?

それは、暴力と性を描かなくなったからだと思うのです。

かつては、刑事ドラマでは犯人が刑事に殴られていました。

最後は射殺というパターンも多かったのです。

それが、今はありません。

正義の味方が悪を斬るーというのが定番の時代劇も作られません。

男女の性愛の場面を描くドラマもありません。

いずれの例も「視聴者への配慮」が原因らしいのです。

「暴力シーンを放送すれば、子供たちがそれに影響される」

「セックスシーンを放送すれば、中高生がそれを真似る」

でしょうか?

かつて、そういった場面を堂々と放送しても、ドラマの「悪影響」が問題になったか?

テレビは多くの人の目に触れる。

だからテレビドラマで暴力や性を描くのは好ましくない。

その点、映画はカネを払って映画館に行く必要がある。

観たい人だけが観るので問題ない。

これは、かなり乱暴な議論です。

映画でもカネを払って子供たちが観に行ったら影響されるかもしれません。

テレビドラマは観たくなければ、観ないで済ませることができます。

つまるところ、テレビ局が嫌がるのは「クレーム」。

スポンサー企業も同様です。

こうして「自主規制」があらゆる分野に及び、ドラマはつまらなくなりました。

暴力と性を描けば面白いのか?

面白い可能性が大きいのです。

だって、人には暴力衝動があります。それが犯罪に繋がり、戦争に至ることもある。

相変わらず犯罪をテーマにしたドラマは放送されています。

子供が影響されて真似をするから「犯罪をテーマにしてはいけない」とは誰も言いません。

理性があるかないか、欲望を抑えらるかどうか。

この辺りは人間を描く上で避けては通れないので、暴力は描かれてしかるべきです。

性も同様で、カップルがプラトニックラブを貫徹することがあるでしょうか?

「ねえ、カンチ、セックスしよっか?」

くらいのセリフはOKでも、具体的描写はまずいのか?

多くの男女は性の「問題」(というほど大袈裟ではないが)に直面します。

かつてのNHKの朝ドラでは性を徹底的に排除していました。

が、あるときそれをゆるめました。

それは「オードリー」(2000年)です。

主人公(岡本綾さん)が錠島(長嶋一茂さん)がことを終えた状態で布団の中にいる場面が描かれました。

次は「純と愛」(2012年)でしょう。

主人公(夏菜さん)と待田(風間俊介さん)がことを終えてベッドで眠る姿が描かれています。

大河ドラマでも「平清盛」(2012年)では男色シーンまで描きました。

NHKはやや開放の方向に向かっているのかもしれませんが、民放は自主規制を強めていないか?

暴力と性は人間の根源にかかわるテーマです。

これを描かずして人を描くことはできないはずです。

経験則に照らす限り、誰も悪影響など受けません。

堂々と描くべきでしょう。

観たくなければチャンネルを変えれば済むのですから。

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