「ドーベルマンでっか?」というタイトルの記事に登場した町のお話です。
といっても現場がそうだっただけです。
場所はあるお寺。
某組の跡目が決まっている若頭と若い衆がお待ちでした。
会場がお寺というのはやくざらしさに溢れています。
お寺がやくざに賭場を提供。やくざは代金を払います。
それが「テラ銭」ですので。
話は紛糾することなく友好的な雰囲気でした。
が、若い衆6名が私を取り囲んでいます。極道サークルです。
一応プレッシャーをかけているつもりなのでしょう。
それでも言葉を荒げたり、暴力的な雰囲気を作るようなことはありません。
やったのは、同じ質問を繰り返すこと。
前から横から後ろから。
いくつもの質問がバラバラに飛んできます。
同じ内容のものが繰り返され、そこでちょっとでも前と違う説明をすると・・・
ということのようですが、無事乗り切りました。
揚げ足をとる手段として、この「質問の繰り返し」はよく使われます。
何度か経験していたので特に慌てることはありませんでした。
「さっき、この方が質問されたのと同じ内容ですね。私がさっきお話したとおり・・・・・」
と、こちらも嫌みったらしく「同じ質問に同じ説明をしている」旨を念押し。
徐々に打ち解けてきて、最後は笑って
「じゃあよろしく」
となりました。
これも25歳の時の話です。
25歳にしては、しなくてもいいような経験を積ませてもらったような気がします。
でも、今でも思うのです。日頃のプラクティスは大事だな、と。
★ 「仁義なき戦い 頂上作戦」のシーンです。
岩井信一(梅宮辰夫さん)VS武田明(小林旭さん)の有名な対決シーン
「ようわかったけん!いうといちゃるがの、広島極道はイモかもしれんが、
旅の風下に立ったことはいっぺんもないんで。神戸のもんいうたら猫一匹通さんけん、
よう覚えとってくれい!」 (旭)
「そうかい、われたちも吐いた唾は呑まんとけや!」 (辰)
ド迫力のやりとりが展開される中、大部屋俳優さんたちがワーワー騒ぎます。
当時の辰兄ぃとマイトガイは36歳。貫禄があり過ぎます。