福岡県糸島市 司法書士 ブログ

交渉あれこれⅡ~最後っ屁の人格攻撃~

示談交渉などの経験上からいえること。

それは、交渉過程において人格攻撃をしてしまう人がいる点です。

この種の人格攻撃を受けても気にする必要はありません。

今日はその理由を記してみます。

 

私は何度も人格攻撃を受けてました。

損保に勤務している時代には、

「あなたの会社の評判は最悪だ」

くらいならまだしも

「あなたのことを★★海上の代理店がボロクソに言っていたが、その意味がわかった」

「他社の担当者があなたは最悪の担当者だと言っていた」

くらいのことは日常的にいわれました。

さらには

「おまえは畳の上では死ねん」

「被害者でアンタを恨んでいる人がいる。夜の外出は注意しろ」

などもありました。

これらの発言に対する私の反応は、

「あ、そう」

くらいです。

もちろん、そのまま「あ、そう」などといおうものなら火に油を注ぐだけ。

「ご忠告ありがとうございます。肝に銘じます」

のようなことを述べて受け流します。

 

これらの脅しのようなそうでないような発言が出てくるのはなぜか?

それは、交渉で負けが確定して悔しいからです。

損害賠償の内容とはまったく関係がない私個人への攻撃。

つまり、論点をずらしているだけなのです。

そして、

「反論する材料もなくなりました、負けです、無理な主張をしてごめんなさい」

と素直にいえず、最後に品のない発言をしてしまうわけです。

損保勤務時代には部下からもこの種の相談が何度かありました。

「ひどいいわれように傷ついた」というのです。

私は「一人前になった証拠」あるいは「交渉で勝ったから」と説明していました。

部下たちは「なるほど」と自信をつけてくれたようでした。

 

こちらは勝ちすぎないように気を遣い、相手の退路を残すようにしています。

相手方の「完敗」という形にはしない方がよいと思うのです。

それを理解できない(レベルの)相手方は人格攻撃を始めてしまいます。

一応は真面目にお聞きしますが、普通は相手にしません。

示談書に署名・押印を求め、

「どうもありがとうございました」

という締めの言葉で終わりにします。

交渉で相手の人格を攻めたり、感情を揺さぶる。

この手段に及んだ段階で、交渉は完敗決定です。

今、私が交渉する相手は消費者金融やカード会社など。

債務整理の交渉ではこういう事態が起きることはありません。

常に双方が紳士的で、上品に交渉を進めます。

少しでも多く回収したい債権者、値切り倒そうとする債務者。

私は債務者の代理人ですから、臆面もなく値切りにかかります。

「恥ずかしい」 「カッコ悪い」 「惨め」 「厚かましい」

などと思う必要はありません。

依頼人の利益を最大化することだけが私の任務だからです。

債権者側もプロなのでそれをわかっています。

だから、私が恥ずかしい思いをしないで済むよう気を遣ってくれます。

お互いの配慮を相互に理解しつつ話し合う。

これがプロの流儀であります。

感情の部分に踏み込もうとするのはシロウトでもレベルが・・・。

 

 

 

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