A 「選択的夫婦別姓に賛成ですよね?」
B 「え?どうしてですか?」
A 「だって弁護士や司法書士はリベラルじゃないですか」
B 「弁護士や司法書士は全員リベラルなのですか?
そもそも、あなたがいう『リベラル』とは?」
これは実際にあった会話です。
Bは私です。
我が国で「リベラル」といわれるのは、中道左派よりも左側の人たち。
弁護士や司法書士にそういう傾向が強いことは否定しません。
世間一般よりも左寄りの人が多い印象です。
けれども、全員がそうではありません。
リベラルの対義語とされるコンサヴァティヴの人も少なくないのです。
そもそも「リベラル」は自由を尊重する考え方のはずです。
しかし、左に寄れば寄るほど思想の自由はなくなります。
書記長閣下や国家主席閣下の宣うことがすべての世界です。
言論は統制され、政府の悪口をいおうものなら翌日は収容所。
秘密警察が跋扈し、密告が奨励されます。
親しい間柄でも本音を喋ることができなくなるのです。
対して、世間で「保守派」と呼ばれる人たちは自由主義を信奉します。
政府の経済政策を罵ろうが、某法政大学教授のように
「安倍、てめぇは人間じゃねえ!叩き斬ってやる!」
と叫ぼうが、取締られることはありません。
私は政治思想的には保守であり、憲法に関しては現実に即した改正を求めます。
選択的夫婦別姓には賛成でも反対でもありません、
本当に機が熟せば導入してもよいと思います。
今、機が熟しているとはいえません。
世間でのニーズの低さにくわえ、別姓希望者への対応が代替策により十分に可能だからです。
別姓を使うことが慣習化した状況が生まれた際は、ぜひ導入すればいいでしょう。
経済活動は自由であるべきです。
その一方で、本当に救済を必要としている人たちには手厚い福祉政策で対応する必要があります。
私は、保守派であり自由を尊重する立場ですが、社会政策に関してはリベラル派の面があります。
ハト派とタカ派という区分けもよく行われます。
この分類によれば、私は明らかにタカ派です。
戦争に巻き込まれず、戦いを仕掛けられないために十分な軍備をする。
「うちは憲法9条で戦争を放棄しましたから宣戦布告をされても困りますよ」
は通じません。
侵略する側は、自国なりの大義名分のもとに軍を進めます。
でも、ちょっかいを出したら手痛いしっぺ返しを食うとしたらどうでしょう?
自重するのではないかと思います。
日米安保条約はそのためのものです。
そして、自国の防衛は自国で行うということが基本です。
タカ派といえども、
「戦争、やろうじゃねぇか!戦争だぁ~い好き!」*
ではないのです。
ハト派とされる人たちの中には、
「戦争になっても抵抗しないことで抗議する」
というようなことを述べる人もいます。
無抵抗のまま殺されていいのでしょうか?
「こちらが平和を希求すれば、相手もわかってくれる」
そうでしょうか?
「こんなのいうことは理想よ」**
と、現実主義者の私は思うのでした。
そして、
「リベラル対保守」
あるいは
「ハト対タカ」
という単純な図式で割り切ることは難しいと思うのでした。
*「沖縄やくざ戦争」で千葉真一さん扮する国頭が放つセリフ
沖縄が戦争の惨禍に巻き込まれ、戦争は大嫌い!国頭はそういう人物です。
しかし、本土の巨大組織が沖縄に侵攻するなら徹底抗戦する!
二度と沖縄を他人に勝手にはさせない!
その心情を込めたセリフなのでした。
**「仁義なき戦い」における松方弘樹さん扮する坂井のセリフ
理想ではどうにもならないので現実をみるべきだ!
文太さん扮する広能に対して諭すセリフです。