今回のタイトル「アルバム」は写真帳の意味ではありません。
音楽作品の話です。
私は、しばしばCDを購入します。
シングルCDではなくアルバムを。
それは、収録された曲すべてで一つの作品として楽しめるからです。
曲の配列にどういう意図が込められているのか?
ジャケットデザインの狙いは?
こういった点を含めてアルバムを愉しんでいます。
ところが、世間ではそういう楽しみ方をあまりしなくなっているようです。
配信で購入するのは気に入った曲だけ。
コース料理よりもアラカルトで楽しむーこれはこれでいいでしょう。
けれども、全体として一つの作品を構成するために曲を作り、選んでいる点は見逃せません。
作り手がトータルで提供する音楽を、こちらもトータルで受けとめてみたいのです。
とはいえ、実は屋内でオーディオを使って音楽を聴く機会は少ないのです。
猫たちに迷惑をかけるからです。
そうすると、車の中で、ということになるのです。
ところが、売られている新車はCDプレーヤーが搭載されなくなっています。
これは私にとって重大事です。
なるほど、配信でアルバム全体を聴けばいいのかもしれません。
でも、それではジャケットデザインを味わうことができません。
次に車を買う際は、たぶん余分なおカネをかけてCDプレーヤーを備えると思います。
CDは、私が学生の頃にようやく一般化し始めたシロモノ。
それが40年程度で陳腐化している。
この変化のスピードには少々恐怖感を覚えます。
でも、40年前の曲やもっと昔の曲は色褪せることなく、今もCDで聴くことができます。
楽器が奏でる音にも時代を感じることができます。
ああ、あの頃はこういう音の出し方が流行っていたな。
ジャケットデザインからも時代の変遷を読みとることができます。
やはり、配信による単品購入ではなく、CDとして欲しい。
そう思います。
★ 写真は THE SQUARE(現在は T-SQUARE)のアルバム「脚線美の誘惑」
作家の椎名誠さんがDJを務めたFM番組「ソニー・デジタルサウンド」のテーマ曲が収録されています。
曲名は「ハワイへ行きたい」。
「高性能のコンパクトディスクによるデジタルサウンドをお届けする・・・」という紹介が必ず入りました。
当時はわざわざ「コンパクトディスク」という正式名称を使っていたのです。
このジャケットのデザインは、今の時代には何かクレームがつきそうな・・・
★ THE SQUARE のデビューアルバム“Lucky Summer Lady”のジャケットはこういう感じです。
裏の部分にはクレームが入りそうです。
もしかすると
「モデルの女性の同意を得て撮影し、販売しています」
という断り書きを入れるという手続を踏むのかな?