秋型です。
幼虫はマメ科の植物の葉を食べます。
写真の成虫はアカシアの一種にとまっています。
この季節に産卵はしません。
成虫で越冬し、翌春に産卵して夏型成虫が発生する流れです。
さて、この蝶ですが、もともとはキチョウ Eurema hecabe でした。
今はキタキチョウ Eurema mandarina になりました。
南西諸島のみに分布するものがキチョウ。
本州から南西諸島に分布するものはキタキチョウ。
南西諸島には混棲しており、ゆえに別種。
DNAで確認されています。
学名を付けた際に使った標本(タイプ標本)が南西諸島産のキチョウだったのでしょう。
種名 hecabe は南西諸島のキチョウにあてられました。
九州産のものはキタキチョウとして、種 mandarina の学名となったのです。
このあたりの話は、多くの人にはチンプンカンプンだと思います。
今や形態の比較や交尾器の検索だけでなく、DNAでのチェックが分類を決める時代。
アマチュアとしては、いまひとつ馴染めない世界です。
ところで、写真の蝶は「アカシアの一種にとまってい」ると書きました。
「え?ミモザじゃないの?」
という指摘をされる方がいらっしゃれば、かなり鋭いです。
アカシアとミモザの話はいずれまた。