「男が死んで行く時に」を覚えている方はどのくらいいらっしゃるのか?
あるいは、知っている方がどのくらいいらっしゃるのか?
この曲の作詞は阿久悠さん。作曲は曽根幸明さん。
大家が組んだ曲です。
そして、歌っているのは・・・安藤昇さん。
東興業(安藤組)社長(組長)だった方です。
ホテルニュージャパンの社長横井英樹氏襲撃事件を起こした極道。
その後、組を解散して俳優に転身。
映画で主演・助演を務めたほかテレビ時代劇「新三匹の侍」でも主演。
その後はプロデューサーに転身し、「極道渡世の素敵な面々」等を作っています。
唐十郎さんと作った「任侠外伝玄海灘」では本物の拳銃を映画で使い逮捕されました。
この逮捕は映画宣伝のためで、意図的に実弾を撃ったそうです。
こういうアナーキーな行動を平気でとってしまう安藤さんにはファンが多いのです。
さて、この曲ですが「敷島の」という枕詞が登場するなど文学性を感じさせます。
♪ 敷島の大和おのこの行く道は 赤き着物か白き着物か ♪
「日本男子の行く道は、ムショの中か棺桶の中か」と問われても困ります。
今の時代に安藤さんがスターになることはないでしょう。
コンプライアンスなる曖昧な基準がそれを許しません。
当時は、「やりなおし」ができる時代だったともいえます。
もっとも、安藤さん自身は道を踏み外したとは露ほども思っていなかったでしょう。
私たちが生きる時代を
「そんな窮屈な生活をして楽しいのかい?」
と笑っていらっしゃるような気がします。
ご存命なら今年100歳。
11年前に亡くなり、私はガッカリしてしまったのでした。


