ちょっと植物採集に行ってきました。
とはいうものの、本格的な植物採集ではありません。
私は蝶の採集はするのですが、植物採集まではやりません。
実は、単なるクリスマス用のリースの材料の「仕入れ」です。
ノブドウの蔓を使うのが我が家の定番です。
今年は、「アケビの蔓はないのか?」という妻に応えました。
アケビの蔓がある所を私は知っていました。
というよりは、どこにでもあるくらい普通にみられるのです。
我が家の隣の公園奥の樹林で簡単にみつかります。
次は、サルトリイバラの果実を手に入れようと松隈へ車を走らせました。
わりと多くの株が群生している場所を私は知っています。
しかし、果実はありませんでした。
花材として既に誰かが採集したのか?
あるいは、日照の条件が悪く開花・結実しないのか?
そこには、アオツヅラフジもたくさん生えています。
そのほかにサネカズラ(ビナンカズラ)も多いのです。
で、サネカズラの蔓を妻にみせました。
「しなやかで加工しやすいかも」
サネカズラも採集することになりました。
リースにつけるのに適した実といえば、ヤシャブシ。
これは野北の山中にたくさん生えています。
例によって簡単に採集を終えました。
途中で、アケビが生えている場所も妻に教えました。
私の記憶どおりに生えていましたが、切られたのか小さな株しかみつかりませんでした。
フウトウカズラの蔓はたくさんありますが、ちょっと使いにくそうです。
そして、林縁でたくさんみられたのが、これです。
丸い緑色の葉はツワブキ。
赤い果実は、マムシグサでしょう。
近縁種のムサシアブミとは果実の形状が少し違います。
葉は既に枯れてなくなっており、果実だけでの同定です。
これらはテンナンショウArisaema 属でサトイモ科。
実は、この仲間の愛好家が存在するのです。
葉や花の形が面白く、かなり人気があります。
晩秋から初冬の寒い中、ふらっと出かける程度で色々な植物に出会えます。
そういえば、昆虫にも出会いました。
ヤシャブシの実の間にカメムシが隠れて越冬しようとしていたのです。
「こういう越冬場所の選択もあるのか」
感心してしまいました。
<文中に登場した植物>
ノブドウ Ampelopsis glandulosa var. heterophylla ブドウ科
アケビ Akebia quinata アケビ科
サルトリイバラ Smilax china サルトリイバラ科
アオツヅラフジ Cocculus trilobus ツヅラフジ科
サネカズラ Kadsura japonica マツブサ科
ヤシャブシAlnus firma カバノキ科
フウトウカズラ Piper kadsura コショウ科
ツワブキ Farfugium japonicum キク科
マムシグサArisaema japonicum サトイモ科
ムサシアブミ Arisaema ringens サトイモ科