「顔が会社のイメージに合わない」
こういう理由でトレードされたプロ野球選手が存在します。
大杉勝男・・・通算2228安打・486本塁打・1507打点
史上初の両リーグ1000本安打 本塁打王・打点王各2回
白 仁天・・・通算1831安打・209本塁打・776打点・203盗塁
首位打者1回 母国韓国に帰国後、プロ野球発足に貢献
張本 勲・・・通算3085安打(NPB記録)・504本塁打・1676打点・319盗塁
9年連続打率3割(NPB記録) 首位打者7回
大下剛史・・・通算1223安打・295盗塁 盗塁王1回
ダイヤモンドグラブ賞制度で初の受賞(二塁手)
トレードした球団は日本ハムファイターズ。
1975年、ファイターズは大杉選手をスワローズへ、白選手をライオンズへ、
そして大下選手をカープへトレードしました。
大杉選手は1978年のスワローズ史上初の優勝に貢献。
白選手は移籍1年目に首位打者獲得。
大下選手は移籍1年目にカープ史上初の優勝に貢献。
1976年は張本選手がジャイアンツへ。
前年、球団史上初の最下位となったジャイアンツのV奪回の切り札に。
以上のようにNPB史上でレジェンド級の選手を惜しみなく他球団に放出しています。
その理由が、冒頭の「顔が会社のイメージに合わない」というもの。
★ 上段左 張本勲選手 右 大杉勝男選手
下段左 白仁天選手 右 大下剛史選手
食品会社のイメージにいかつい4選手が合わないというだけで放出。
これはかなりの荒業です。
東映フライヤーズ生え抜きの選手がこうして次々といなくなりました。
引退後の大下さんはカープの鬼コーチとしても有名です。
他のお三方は・・・選手時代に退場経験があり、乱闘でも大活躍でした。
全員が「ファイター」タイプなのに、「ファイターズ」には必要ないというのはどうなのか?
たしかにお顔は東映映画に出演してもバッチリのような雰囲気の方ばかり。
引退後の張本さんは、実際にヤクザ映画に出演しています。
ところで、1980年にファイターズはリーグ優勝を果たしています。
このときの優勝請負人は江夏豊さん。カープからの移籍でした。
★ 右がカープ時代の江夏さん
当時のカープの中心選手はパンチパーマが普通でした。
個人的にはNPB史上で最高の投手だと思っています。
江夏さんも引退後に「最後の博徒」というやくざ映画に出演しています。
顔が食品会社のイメージに合うのでしょうか?
十分にいかつい江夏投手なのですが。
監督は「親分」と呼ばれた大沢さん。
「親分」というニックネームが食品会社に似合うのかどうかよくわかりません。
★ 映画「修羅の群れ」の一場面
右端が在日韓国人ヤクザを演じる張本さん
中央は、ジャイアンツとタイガースでエースだった小林繁さん
やはりヤクザ役です。
なお、同業の丸大食品では
「わんぱくでもいい。たくましく育ってほしい」
というCMに悪役俳優の田中浩さんが出演していました。
「顔が会社のイメージに合う」からでしょうか?
★ 田中浩さん
時代劇や刑事ドラマの悪役で活躍されました。
「冬の華」で健さんにからむシーンは印象に残っています。