世の中には色々な人がいます。これはあたりまえ。
でも、その中には「大丈夫かな?」と心配してしまうような人がいるのです。
それが、タイトルにあるようなことを平気で口にするか、
あるいは、そういう表情でニヤつく人です。
特殊な健康法を信奉したり、支持が少数にとどまる政治思想に染まった人が多い印象。
「ある一部の人たちだけが儲かるように仕組まれているのが現代社会」
「ワクチンにより高齢者を国家が殺害しているが、表向きは病死などで処理」
「ユダヤ人が国際社会をコントロールし支配している」
途中まではまっとうな話をしている人が、こういう話を始めるのです。
「知らなかったんですか?」
といって微笑む表情には相手を下にみているのがわかる独特のものが。
自分だけは知っている。でもあなたたちは知らない。
わかっていないあなたたちはかわいそう。
そういうかわいそうなあなたには私が教えてあげます。
こういうことらしいです。
「我々は毒ガス攻撃を受けている」
オウム真理教の教祖麻原元死刑囚はこう言っていました。
加害者である自分たちが被害者であるという主張はこの種の人たちの得意とするところ。
多くの信者はこれを信じていましたが、結末はご存じのとおりです。
人はなぜ騙されてしまうのか?
世の中に各種の詐欺手法がはびこる時代です。
もっと警戒感をもって接した方がよさそうですが、陰謀論などには無警戒の人が多いのか。
おそらく、上記のオウム真理教がモデルケースになっています。
あの教団は、最初はヨガ教室でした。
健康法やオーガニックなどを入口に据えます。
健康法は実際に体によい場合も多いので、信奉者が生まれます。
そこからは口コミで「信者」が増え始めます。
「信じ込んだ」人たちは、主宰者(教祖)がのたまう荒唐無稽な話も信じるようになります。
このフォーマットが踏襲され今の陰謀論者の集まりが形成されたのでしょう。
結果として、「世の中のからくりを知り抜いた私」ができあがります。
そして、主宰者の論理性のない無茶苦茶な説明を
「見事な論理」
だと思い込む被洗脳者の誕生です。
洗脳された人たちは、それで幸せなら結構なことです。
私たちが知ったことではありません。
でも、彼らの始末の悪い点は他人の洗脳に手を貸すこと。
さらには、タイトルような言葉を平気で口にして他人を見下し不快感をふりまくこと。
かくも世界の裏側に詳しい私に驚いている。この人のように遅れた人をなんとかするのが私の役目。
こういう感じで、自分は尊敬を集め一目を置かれていると勘違いするようになるのです。
そして、置かれるのは一目ではなく距離であることに気づけないままになります。
おそらく、この種の陰謀論を支持する人は、「他人よりも優れた自分」を確認したい人でしょう。
それは、自分が他人に比べて劣っているという根拠のないコンプレックスの裏返しかも。
この種の困った人をみつけるとすれば、以下のような主張がないかをチェックします。
「砂糖や小麦粉は発がん性があり有害」(似非科学)
「自分たちが正しいことを主張するから弾圧されている」(被害者論)
「日本人は優秀で中韓よりも優れた民族」(民族主義)
「外国人労働者を排斥せよ」(排外主義)
こういう言葉を聞いたら、ピンときてください。
間違ってもビビッとこないように。