暑い日でした。
私は真昼間に、街中で立ったまま示談交渉。
どうみても悪魔のような私が相手方をいじめているようにしかみえなかったでしょう。
通行人がチラチラ視線を送ってきます。
しかし、恥ずかしいなどとはいっていられません。
私の背後には依頼者がいます。
依頼者は相手方を恐れており、私が楯にならなければなりません。
人目を気にしてはいられないのです。
穏やかな交渉であればよかったのですが、そうではありませんでした。
レアケースですが、ガンガンやらないといけない場合があります。
相手方のわがままを全て「ダメ」で突っぱね、こちらの主張を押し込む。
こういうパターンでした。
本当は、ドンと受けて寄り切る横綱相撲が一番。
でも、どうしても突っ張り合いに応じなければならないことがあるのです。
路上で突っ張り合いをやって、最後はきっちり握手して合意に達しました。
握手は比喩ではなく、実際に握手しています(相手方から求めました)。
侃々諤々の論争をしても最後は仲良く笑い合えるーこれは常に心がけています。
合意書の類は書き慣れていますが、どこで書こうか?
閉店した飲食店の屋外に放置されたベンチと小さなテーブルを借用しました。
その場でペンで書きあげました。
私は署名して職印を押し、相手方は署名のみ。
2枚複写の紙を用意していて正解でした。
交渉に1時間くらいはかかったでしょうか。
おかげ様で日焼けサロンに行ったような効果を得られました。