岸田首相の秘書官を務めていた長男が交代せざるを得ない事態になりました。
この件で国会において質疑がありました。
田島麻衣子参院議員(立憲民主党)
「ご長男の岸田翔太郎氏を交代させるということですが、これは更迭であると理解してよろしいですか」
岸田総理
「更迭かどうかというご質問ですが、別に言葉の遊びをするつもりはありません。
けじめをつけるために交代させる、このように申し上げております」
このやりとりを知って笑ってしまいました。
少なくとも田島議員は「更迭」の意味を理解できていないからです。
更迭=交代です。
交代させることを更迭と理解するのは当たり前であって、トートロジーにもならないレベル。
誰かが新たに秘書官になるのですから交代、すなわち更迭です。
田島議員は「更迭」を懲罰的な意味の言葉のように捉えているようですが、誤りです。
私たちの仕事の中でも「更迭」という言葉を使う場面があります。
信託に関する不動産の登記で「受託者更迭」という使い方をします。
勿論、懲罰的な解雇みたいな話ではありません。
やはり「交代」を意味するだけの言葉として使います。
いやあ、日本語ってホントに難しいですね!
田島議員が議場を和ませるために笑いをとろうとしたのなら、まあまあ成功でした。
私がこの言葉の正確な意味を知ったのは中学校3年生の頃だったと思います。
南海ホークスの球団代表が「更迭された」と報道されました。
オーナーだったかどうか忘れましたが、記者会見で発表。
「更迭」という言葉を使いました。
その横に更迭される代表がいて、記者に頭を下げたのです。
これを友人が「更迭されるのに横にいるなんておかしいよね」といいました。
それで言葉の意味を調べてみる気になった次第です。
田島議員はこういう機会に恵まれなかったのでしょう。
★ かつての南海ホークスOB
江本孟紀投手に野村克也監督兼捕手
私は南海ホークスのユニホームが好きでした。