大相撲春場所は尊富士関の優勝で幕を閉じました。
異例の展開が続きました。
14日目の取組みで尊富士関が負傷。
千秋楽に出場できない場合、大ノ里関が勝てば相星。
でも優勝決定戦は行われず、大ノ里関優勝ーの可能性が生まれたのです。
私自身は千代の富士関が千秋楽を休んで優勝したケースを記憶しています。
新入幕での優勝にくわえ、初土俵からの最速優勝がなるか?
それとも・・・
結果は、尊富士関が出場して勝ち名乗りを受け、すんなりと優勝。
非常に面白い場所でしたが、大関陣はいまひとつでした。
次の横綱誕生はもう少し先になりそうです。
さて、そろそろかな、と思っていることがあります。
それは、宮城野部屋の処遇に関する問題への言及です。
誰が言及すべきか?
それは当事者双方です。
宮城野親方自身と日本相撲協会は、この問題について事実を明らかにすべきでしょう。
今、問題とされているのは元北青鵬による暴力問題。
そして、それに対する親方の隠蔽工作です。
世間では親方の二階級降格と減給の処分をめぐって賛否がわかれています。
それ以上に宮城野部屋を一時的に閉鎖する話については喧々諤々の議論が起きています。
これらの処分は正しいのかどうか?
今の賛否はすべて感覚に頼ったものでしかありません。
当事者双方からの事実関係の開示が求めらるところです。
特に、公益財団法人である協会は、組織運営の透明性の観点からも事実を公表すべきでしょう。
たしかに宮城野親方の現役時代の言動は物議を醸しました。
表彰式での万歳三唱は品位を問題視されました。
自らの取り組みにもの言いをつけようとする“?”な振舞いも。
かちあげという名目での肘打ちは目に余るものがありました。
栃煌山関との一番では横綱である白鵬関が「猫だまし」を用いています。
これには観戦していた私もかなり腹が立ちました。
「横綱の地位をどう思っているのか?」と。
協会では横綱白鵬の立ち居振る舞いを苦々しく思っていたに相違ありません。
でも、今回は横綱としてではなく親方としての問題です。
これは分けて考える必要があります。
大相撲は外国人観光客も多く集まり、日本を代表する文化です。
国内の相撲ファンだけが注目しているわけではありません。
「文化」であることを理由に、外からは見えにくい運営をするとまずいのです。
春日野親方は、弟子が起こした暴力事件により民事訴訟の被告となっています。
弟子が弟弟子に暴行を働き、それが原因で被害者に後遺障害が残存したというのです。
春日野親方は使用者責任を問われているようです。
ほかにも春日野親方は栃ノ心関等をゴルフクラブで殴る事件をお起こしています。
その春日野親方は、協会の理事です。
監察部長という役職を務め、本件で主導的な役割を担っているようです。