先日、受任していた過払金請求事件の全交渉を終えました。
最近もCMが流れているようですが、過払金請求が可能なケースは稀になっています。
これは法改正の結果として過払が生じなくなったからです。
つまり、借り手の保護が進んだことを意味します。
弁護士や司法書士のドル箱だった時期がある過払金請求事件。
「過払バブル」とも呼ばれました。
司法過疎地域の司法書士は、その近隣の市町村から依頼が集中。
その結果として立派なビルを建て、貸しマンション経営を始めたという話です。
今回は「返還金はないだろう」という予測の下に着手した仕事でした。
予測に反して、結構な額の過払金が存在し、請求可能でした。
そこで貸金業者と交渉します。
そのうちの1件は、
「9万円返す」→「45万円まで譲歩する」→「70万円で解決したい」
という先方の主張を押し戻しつつ80万円の返還を受けるという結果になりました。
返還を受けるべき元本は70万円でした(以上に示した金額は実際とは若干異なります)。
訴訟なら利息まできっちり請求できます。
ただ、多くの訴訟事件は訴訟上の和解で解決します。
そこでは利息をかなりカットした結論になるのが普通です。
それでも、最近は調整金として元本に若干の上乗せをする解決を裁判所が打診します。
それを踏まえての80万円での解決でした。
交渉としては成功の部類です。
が、こういうときに必ず思ってしまうのです。
「100万円くらいは回収できたかもしれん・・・」
これが交渉学の世界でいう「勝者の呪い」です。
うまくいったらいったで、もっとうまくやればよかったと考えてしまう。
心理学的にもこの反応は正常であるとされています。
つまり、「人の欲望は際限がない」ということのようです。
★ 筧美和子さん
私はNHKばかり視聴していますが、この方はNHKドラマでかなり面白い演技をみせてくれます。
グラビア出身ゆえスタイルに注目が集まりそうですが、彼女が出てくると話がこじれる雰囲気が高まり、
なんともいえない不協和音が響き始めるのです。「混声の森」でも見事な不協和音を響かせました。
ある貸金会社のイメージキャラクターです。