「ユーパトリウム」という名称を聞いて何を思い浮かべるか?
お菓子の会社のような気がするかもしれませんが、それはユーハイム。
ユーパトリウムは、植物のヒヨドリバナ属のことです。
Eupatorium の仲間として代表的なものは、フジバカマ Eupatorium japonicum。
秋の七草のひとつです。学名は、「日本の Eupatorium 」です。
属の和名であるヒヨドリバナをそのまま種名にするものもあります。
そのヒヨドリバナの学名は、Eupatorium makinoi で牧野富太郎博士に献名されています。
ちょうど今、ヒヨドリバナがあちらこちらで咲いています。
ヒヨドリが盛んに鳴くようになると、秋を実感します。
ヒヨドリバナはヒヨドリが鳴く頃に咲くから、その和名がつきました。
「ユーパトリウム」の名称で売られている園芸品もあります。
たとえば、Eupatorium rugosum ‘Chocolate’ です。
葉の色が褐色なので「ユーパトリウム・チョコレート」あるいは「ユーパトリウム・ショコラータ」。
花はフジバカマそっくりですが、花よりもその葉の色を楽しむ園芸品種です。
これは、フジバカマと同じように花が終わりつつあります。
フジバカマはアサギマダラ Parantica sita が好む吸蜜植物としても植えられます。
「源氏物語」にも「藤袴」の巻(第30帖)があり、日本人には馴染み深い花です。