迷蝶(めいちょう)という言葉を聞いたことがある人は少ないと思います。
これは、我が国に生息していない蝶が、何らかの要因で我が国で採集された場合の呼び名です。
多くは、南西諸島や九州あるいは四国南部などで、南方から飛来した蝶が発見される場合です。
私は、採集して標本を集める趣味はありませんが、迷蝶にかんしては「ハンター」でした。
気象条件と地形や環境を読み、迷蝶を発見することができるポイントを選びます。
そして、実際にその地へ赴き、ネットを振るのです。
大きなハズレはありませんでした。
迷蝶ハンターにはかなり多くの人がいて、専門の人までいます。
毎週のように東京から与那国島に通うというツワモノもいました。
八重山諸島は迷蝶の宝庫で、台湾やフィリピン方面から飛来した蝶に出会えるのです。
その中で、私なりの金字塔はイワサキシロチョウ Appias panda を採集したことです。
1999年6月のことでした。
我が国では7頭目の記録で、以降は採集されていないはずです。
私が採集したのは♀個体で、同年4月に♂個体が採集されています。
1999年だけ2頭の採集記録があるようです。
その前に採集されたのは1973年だったはずです。
迷蝶との出会いは偶然に左右されます。
しかし、上記のように気象条件などから、ある程度の自信をもって現地に行きます。
偶然の幸運を引き寄せるためには、それなりの計算が必要という世界です。
その後に私は迷蝶への関心を失いました。
その理由は・・・人為的迷蝶の存在がかなり多いのではないか?
こういう疑いが大きくなったからです。
バクチでいえばイカサマです。
イカサマや八百長は面白くないのです。
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