春先からの虫たちの様子をみていると,例年とは異なる傾向を感じます。
1 キマダラカメムシが非常に少ない: 害虫なのでいなくてよいのですが,それにしても少ない
2 チャバネアオカメムシも非常に少なく,ほとんどみない: ミカンの樹にはそれなりにいるはずなのに・・・
3 マルカメムシが激減: おそらく寄主植物であるクズの駆除が進んだため
4 アブラムシの発生が少ない: 昨年よりは多いものの2年連続で非常に少ない
5 アオスジアゲハの個体数が少ない: 食餌植物であるクスノキやタブノキが豊富にあるのに・・・
6 黒色系アゲハの個体数が少ない: 栽培ミカン類に多いナガサキアゲハが極端に少なく,
モンキアゲハやクロアゲハも少ない
7 ヤマトシジミの個体数が少ない: 食草カタバミが減少し,オッタチカタバミが増えているが,その影響か?
8 コスズメの幼虫が非常に少ない: 例年我が家のブドウ科植物を食害していたコスズメの幼虫が少ない
9 モンクロシャチホコが発生しない: 毎年,公園のサクラ類やアラカシが食害されるのに,今年はそれがありません
10 イラガの仲間をみかけない: 刺されると痛い幼虫は勿論,成虫もみかけません
11 チャドクガが発生していない: サザンカとツバキに例年発生していたのに・・・
12 オオスズメバチの個体数が少ない: 毎年ご近所さんから「庭にスズメバチが」と駆除の依頼があるのに・・・
ざっと思いついた現象を挙げただけでもこういう感じで,虫の発生が少ない印象です。
ヒメアカタテハの個体数は多いもののアカタテハは少なく,
一時期多かったイシガケチョウも非常に少ないのです。
特にアブラムシ,カメムシ,そしてイラガにかんしては
森林総合研究所に勤務していたご近所の方とも
「不思議だ」
と話し合っています。
何が原因なのか?
現時点では答えは出ていませんし,これからもみつけることは難しそうです。
ただ,こういう現象を意識しているだけでも
ご近所の自然の変化に敏感になることができるので面白いのです。
写真のアゲハ Papilio xuthus は普通に飛んでいます。
ランタナのような好適な吸蜜源があるのに,今年は他の種類の蝶があまり集まりません。
そういえば,イチモンジセセリもかなり少ないようです。
なお,今年も1日だけミンミンゼミの声を聞くことができました。