ちょっとセミの写真を撮影しました。
セミが2頭なので「セミダブル」です。
写真はクマゼミ Cryptotympana facialis で,九州ではお馴染みの種類です。
最もうるさく,厄介なセミというのが私の抱く印象です。
2002年の東京在勤時に聖路加国際病院周辺の街路樹でこのセミの声を耳にしたときは
「ついに来たか」
と感じました。クマゼミの東進北上は当時から話題になっていましたので。
同じ場所でナガサキアゲハ Papilio memnon を目撃した際も同じ思いを抱きましたが,
クマゼミはとにかくうるさいのでインパクトがありました。
この写真はニイニイゼミ Platypleura kaempferi です。擬態としてはなかなかのものかもしれません。
福岡に生息するセミの中では最初に啼き始める種で,事務所兼自宅の隣の公園では6月20日頃に初啼きがありました。
今日も数頭を目撃しましたが,今はクマゼミとアブラゼミの声に押されています。
クマゼミよりも少し遅れて啼き始めるのがアブラゼミ Graptopsaltria nigrofuscata です。
そして,今日はツクツクボウシ Meimuna opalifera の初啼きがありました。
当地では,このほかにヒグラシ Tanna japonensis も少ないながら声を聞くことができます。
ヒグラシの声はどこか寂し気で,上記の他の種とは異なり,ちょっと癒される感じがします。
また,昨夏は数年ぶりにミンミンゼミ Hyalessa maculaticollis が1日だけ啼きました。
東日本ではポピュラーな種ですが,九州では山地性で局所的な分布ゆえ,なかなか声を聞く機会がありません。
こうして数種類を並べてみると,同属の種がありません。初めて気づきました。
ところで,様々な昆虫や動物が怪人にされてしまう「仮面ライダー」でもセミの怪人が登場します。
セミミンガという名前ですが,仮面ライダーは真剣に戦わなくとも1週間くらいでセミミンガは死ぬのではないか?
当時小学生だった私と友人はそういう話をした記憶があります。
セミの成虫の期間は短く1週間程度というのが定説でした。
しかし,近年の研究では1か月程度生きるケースもあることがわかっています。
当時,ライダーが必死で戦い,セミミンガを倒したのは正しい働き方だったのです。