前から気づいていたのですが、私はどうも勤労精神に乏しいようです。
思えば、学生時代に総合商社に入ろうとしたのも仕事に魅力があったわけではありません。
単に、海外勤務になれば実家から遠く離れていることができるという動機です。
そのせいか、ある総合商社から
「管理部門でやっていく気があるなら内定を出す」
といわれたのに
「海外に行かないと意味がない」
みたいなことをいって断っています。
福岡市や北九州市での勤務を回避すべく在阪テレビ局の面接を受けました。
面接はうまくいき、あとは筆記試験だけでしたが、労働時間を考えると入る気になりませんでした。
損害保険会社に入ったのはたまたまで、志望したことは一度もありません。
全国転勤だから郷里に近い場所になる率は低いだろう。
甘い考えで、いきなり福岡勤務になりガッカリでした。
このようにどういう仕事をしたいかは一切考えていなかったのです。
大学2回生の夏休み中に自分の将来を諦め、流されるような生き方を選んだがゆえ。
そういう私ですから仕事をしたいという意欲が湧かないまま会社員時代を過ごしました
(ただし、1988年4月から1991年3月までの飯塚勤務時代だけは仕事を楽しみました)。
損保業界にいたのは収入面で恵まれているからというだけのことでした。
今は、自分のペースで、利益第一ではなく、求められる仕事をこなすようにしています。
精神面には頗る良い効果がある仕事のやり方のように感じています。
最近受任した事件の多くはあまり報酬には恵まれないと思われます。
それでも司法書士が働くことで「救い」という結果が生まれるので、私は積極受任します。
特に高齢者が余生を心穏やかに心配なく過ごすような結果を目指す仕事を。
★ 「蘇る金狼」の松田優作さん