「高橋先生は仕事のことをブログに書きませんね」
こう言われたことがありました。
「はい、あまり仕事をしていないので」と答えて煙に巻いておきました。
書かないことには理由があるのです。
第一に、同業者か周辺業者以外にはわからないような内容になりがちだから。
第二として、書いた内容を参考にされても責任を持つことができないから。
第三に、ブログは私が思い付きを書くだけの場にしているから。
特にブログの名宛人、つまり読み手を限定する気はありません。
極端にいえば、いなくても構わないのです。
上記したとおり思い付きを書いているだけなので。
中には、仕事のこと、特に実務情報を熱心に書く人もいます。
ですが、その情報には何ら信頼性はありません。
ネット上の、況して個人のブログなどとるにたらない存在です。
そこに書かれた法的な情報には責任が伴いません。
当然ながら裁判所や法務局のお墨付きがあるわけでもありません。
中には、
「自分のブログ記事は法務局も参考にしている」
と豪語される方がいらっしゃるやに聞きます。
それだけの自信がおありなのは結構なことだと思います。
けれども、法務局は「一顧だにしない」というのが実際です。
ブログの書き手が山野目教授や松井裁判官でも同じことです(ここは実務家向けの記述です)。
ブログなど所詮はその程度です。
だから滔々と実務上の知識を述べるのはあまり恰好がよくないと思うのです。
同業者や周辺業者は「なるほどなぁ」と感心してくれるかもしれません。
ですが、参考文献のような扱いにはならない以上、それでおしまいです。
もしかしたら、同業者等の仕事の助けになっている可能性はありますが、
個人のブログに書いてある内容を参照する時点で実務家としては“?”がつくでしょう。
その記事に出典としてそれなりの書物やモノグラフが挙がっていれば、それらを参照すべきです。
ただ、個人のブログにそのような参考文献が記されることは珍しいのが実態です。
第一、不特定の方が読むブログに実務の知識を書いた記事を載せても楽しめないでしょう。
かく申す私も認定考査や司法書士制度については、たまに触れてはいます。
まさに「たまには受験生向けに」と思うことがあるからで、全体の中での本数はごく僅か。
書くとすれば、仕事における姿勢や、事件の中で垣間見た人間模様とそれに対する思いあたりです。
これらは、私自身の人となりが出る内容です。
それに、司法書士がどういう気持ちで仕事をしているかをお見せするのもいいかな、と思うのです。
というわけで、今後も実務情報などを書くつもりはまったくありません。
問題は、書けるだけの知識や能力が足りないという点でしょうか。
★ 再び当ブログに登場の「必殺仕事人」の三味線屋の勇次
演じた中条きよしさんは参議院議員に当選されました。
「うそ」の大ヒットで歌手としても有名な方です。