自宅兼事務所の隣にある公園の奥まった一角。
ここにはヤブコウジ Ardisia japonica が自生しています。
これに気づいている人は意外に少ないようです。

秋になると赤い実が目立ちます。
陽地よりも日陰を好むためか、人目につきにくいのでしょう。
寄せ植えの材料になるし、庭の一角を彩るのにも適した植物です。
もともとはヤブコウジ科として分類されていました。
それが、見直されてサクラソウ科になっています。
花を見ると、「なるほどそうかな」と感じます。
この花を見る機会もなかなかないかもしれません。
なにせ日陰者なのです。
人目につかず、ひっそりと咲き、静かに果実を成熟させます。
物理学者寺田寅彦は、エッセイストとしていくつかのペンネームを使用しました。
その中に「藪柑子」も含まれています。
寺田寅彦はなにを意図したのでしょう?
