もう時間が経過したので書いてしまいましょう。
司法書士試験に合格すると、九州ブロックの研修を受けます。
その後、認定考査を受ける人は引き続き特別研修を受講します。
私が“?”と感じたのは、九州ブロックの研修。
司法書士としての日常業務をベースに幅広い講座を受講するのです。
中には、動産譲渡担保や信託といったマイナーな分野も含まれます。
その一方で、裁判書類作成といった分野にはあまり時間をかけませんでした。
さて、“?”と感じたのは・・・
やたらと
「今は同期合格者同士でどんどん飲み会をやって親睦を深めて下さい」
と先輩諸氏からいわれたことです。
単に「いわれた」というよりは「煽られた」くらいの感じでしょうか。
たしかに、同期合格者同士の親睦は深まります。
その結果、相互に教え合ったりということはスムースに。
でも、飲み会を連発していると、翌日の研修には確実に差し支えるのです。
私のような年齢になっていると心配になります。
研修の内容の理解はそこそこでも構わないという誤解を生むのではないか。
酒を飲めば、当然ながら、その夜の予習や復習はほぼ不可能です。
寧ろ、
「飲み会もいいけど、翌日に差し支えないようにほどほどにね」
というべきでは?
何度もそう感じました。
でも、反対に
「実務につけば、どうせ勉強しなければならないのだから、今は思い切りみんなで楽しんでください」
露骨にこういわれたこともあります。
実務についてから、ある程度の業務をこなし、落ち着けば、心おきなく飲める。
これが正しいのではないか。
酒を一滴も飲まない私だから、こう考えるわけではないと思います。
結局、将来に渡って勉強を続けなければならない以上、この機会に新しい友とおおいに楽しむ。
そういう考え方もあっていいでしょう。
けれど、受講させる側がハッキリそう言ってしまっては研修の意義が問われかねないのです。
当時の私は、他の地方から宿泊して受講している同期合格者と飲食を共にしたりはしました。
でも、それが過度にならないように気をつけていました。
その人たちは宿泊費を負担して勉強のために福岡に来ています。
福岡に住んでいて、宿泊の必要がない私が飲食に引っ張り回してしまうのは申し訳ないからです。
貴重な勉強時間を奪ってはならないーこう思っていました。
そして、私も座学で疲れた後は、ゆっくり自分のペースで本を読みたかったのです。
★ 映画「酒とバラの日々」(1962年)
主演のジャック・レモン(左)とリー・レミック
名作映画ですが、主題歌も大ヒットしました。
今ではジャズの超スタンダードなナンバー。 誰もが一度はメロディを耳にしているはず。
*リンクはDexter Gordonによるテナーの演奏です。