男同士の友情には特有の嫉妬心や羨望が伴う可能性があることを以前の記事で書きました。
男女間の友情の成立に対して懐疑的または否定的だったことも書きました。
男同士では,お互いの社会的立場や経済力等の比較によって優越感と劣等感が生じるようです。
男女間だと,どうしても性的な問題が介在し,深い付き合い=肉体関係のような図式になります。
しかし,自分自身の経験では男女間にも友情は成立します。
何度か書いているように私にとっての親友は女性です。
そして,ほかにもメールやLINEでのやりとりをする相手は女性が多いのです。
その中で,最も長いつきあいになっている女性とは37年目です。
途中に3年くらいは中断がありましたが,季節の節目等には連絡をとります。
彼女は学生時代の友人で,御父上は我々の先輩。当時は某旧帝大の教授(刑法)でした。
茶道・華道・ピアノ・着付け・合気道(当時3段)でお稽古事に忙しくしていました。
大学の講義は皆勤という真面目な人です。
お嬢様然とした彼女ですが,プロレスの大ファンで,一人で興業に出かけるような面もありました。
上記の中断期間は1990年代半ばでした。
彼女が誰にも(私にも)相談できないくらい悩んだ時期だったようです。
急に連絡が途絶え,それを不審に思った私が彼女のお母様に電話をしたことがありました。
その後,彼女も元気を取り戻して連絡をくれたのですが,彼女の律義さに私も律儀に応えた結果,
今までつきあいが続いているように思います。
親友との間もそうですが,私が大事にしているのは「任侠」です。
これはやくざの世界あるいはやくざ映画の世界でのみ通用する観念ではありません。
義侠心とか,あるいは己が守りたい相手への情誼といったところでしょうか。
「仁義」と言い換えてもいいでしょう。世間一般で重んじるべき観念だと私は思っています。
親友の女性は誰よりも仁義に厚く,私からみれば立派な任侠の徒です。
学生時代からの友人である女性もまたお嬢様でありながら,任侠道を知っている人だと思います。
この仁義に悖るようなことを一度でもした相手とは概ね絶縁しています。
その結果,数少ない友人とだけつきあうようになりました。
本当に信頼がおける仲間はそうそういるものではありません。
それにしても,どうして女性が多くなるのか?
答えは出ません。
★ 写真は映画「明日に向かって撃て!」から。
ポール・ニューマン演ずるブッチ・キャシディとロバート・レッドフォード演ずるサンダンス・キッドの
堅い友情は最期を迎えるまで揺るぎません。キャサリン・ロスが演じるエッタはキッドの恋人です。
ブッチと早朝に自転車デートをする美しいシーンにテーマ曲「雨にぬれても」が流れます。
このシーンは真似をしたことがありました。