先日、NHK-BSプレミアムで「新宿鮫 無間人形」が久々に放送されました。
舘ひろしさん主演のこのドラマが制作されたのは1995年。阪神淡路大震災の年でした。
★ 舘さんの「新宿鮫」は、NHKで「無間人形」のほかに
「屍蘭」「毒猿」「氷舞」の3作品が作られました。
私がこの作品を読んだは1993年だったのです。
こんなに昔だったのか・・・ドラマを再見しての思いです。
新宿鮫のシリーズはすべての長編を読んでいます。
最初に読んだのが第4作目の直木賞受賞作である「無間人形」でした。
登場する人物の個性が魅力的で、新宿という猥雑な街でそれが生き生きを躍動しています。
その後、第1作の「新宿鮫」から順に読んで、今は長編第11作目まで読んでいます。
映画は1993年に真田広之さん主演で「新宿鮫 眠らない街」が作られただけです。
これだけの作品群を放っておくのは勿体ないのですが、なぜでしょう?
自分が出演するとすれば・・・
演じたいのは、「新宿鮫」の木津要です。男色家の天才的改造銃作家。
奥田瑛二さんが異様な迫力で演じていました。
ほかには数作品に登場する仙田勝(ロベルト・村上とも名乗る)は魅力ある人物です。
これも是非演じてみたいキャラクターです。
そして、鮫島と同じキャリアでエリートの階段を昇ろうとする香田。
映画やドラマ以上に、小説ではこの人物の魅力が暗い輝きを放っています。
不思議に主役の鮫島を演じてみたいとは思いません。
ガラじゃないと思っています(笑)。
ということで終わってもいいのですが、余談を。
一昨日のADRの研修で当事者を演じました。
全国から参加者があり、楽しい研修でした。
「お名前にたがわず演技はうまいですね」
というお世辞に嬉しくなったワタクシでございます。
介護事業所の管理職役を演ずるにあたり、田舎のおっさんを意識してナマってみたり。
ダイニングバーの共同経営者役は料理の腕にプライドを強く覗かせる演技をやったり。
研修ではありますが、こういう感じで楽しんでいるわけです。
残念だったのは、福岡県司法書士会からの参加者がADRセンター関係者ばかりだったこと。
この種のノウハウは日常業務に非情に役立つのですが、それに気付かない人も多いのでしょう。
★ 私が介護事業所の管理職を演じる際に意識した俳優谷村昌彦さん
昨日の研修では市役所等の相談窓口を訪れた多重債務者の女性を演じました。
アドリブが多くなったせいか、時間内にシナリオを完了できなかったのが痛恨の極みです。
私自身は、過去の仕事の経験で相談を受けたり、交渉したりの場面には多少の慣れがあります。
が、こうして当事者を演ずると、その心情を慮ることの重要性を改めて感じた次第です。
私も当事者の心の裡を十分にくみとり、寄り添うことができるような司法書士として
「糸島猫」くらいの呼び名を持ちたいものです。
猫は人に寄り添ってくれますので、呼ばれるなら「糸島猫」がいいな、と思っています。