写真はイラクサ科のカラムシ Boehmeria nivea var. nipononivea です。
どこにでもある雑草です。
ただ、我々の生活にはかなり役立つ存在です。
茎の繊維は「苧麻」として、織物の材料になっています。
越後はカラムシの大産地として、この繊維でかなり潤ったようです。
宮古島の特産品である宮古上布はこのカラムシの繊維からできています。
高樹のぶ子さんの小説「サザンスコール」には苧麻が登場します。
この繊維は漁網にも使われるようです。
イラクサ科の植物は「イラクサ」というだけあって、細かいトゲを持つものもすくなくありません。
その一方で、食べることができるものもあります。
「ミズ」という山菜はイラクサ科のウワバミソウのことです。
カラムシはかなり蔓延る困りものの側面があるものの、繊維を昔から重宝してきた歴史があります。
こういう雑草については駆除すべきかどうか?
やはり駆除すべきでしょう。
繊維をとるためのものは栽培されていますので、庭には不要です。
栽培種はラミーと呼ばれます。
ラミーカミキリはそのラミーを食害する昆虫です。
★ ラミーカミキリ
カラムシにも集まります。