これは24歳のときの話です。
飯塚に勤務していましたが、示談に「代理人」が介入するのが普通でした。
代理人とは弁護士ではなく、非弁行為の専門家さんです。
あるいはエセ同和ややくざ、エセ右翼といった皆さんでした。
待ち合わせ場所はK町の役場ということで安心して出かけました。
いつものように峠を越えて・・・しばらく走るとK町です。
役場の前に白いクラウンが来ています。
「高橋さんですか?車に乗ってください」
若い衆にそのまま拉致されました。
着いたのは町営住宅。
某有名作家と同じような名前の代理人さんが登場。
示談そのものはもめることなく解決に至りました。
「俺の名刺はあちらこちらで役立つぞ」
4種類もの名刺を頂戴しました。
全同和促進協議会とか全国被害者ナントカみたいな名刺です。
エセ同和行為などで頑張っていらっしゃるようでした。
再び若い衆が運転する白いクラウンでK町役場へ。
それから1か月も経たないうちにT署防犯課(今の生活安全課)により代理人さんは逮捕されました。
容疑は覚醒剤所持と同使用。
T署の知っている警察官から電話がありました。
「ガサをかけたら高橋さんの名刺がありましたよ。
近いうちに重要参考人として尿検査をお願いするかもしれません。
覚悟しておいてくださいね。はははは」
せっかく頂戴した名刺でしたが、今日に至るまで役に立たないままです。
尿検査もしてもらえませでした。健康診断代わりになったかもしれないのに。
★ 映画「失楽園」の黒木瞳さんと役所広司さん
原作者の名前は・・・上記の代理人さんとよく似ています。