「ヤメ検」という言葉は検察官を辞めた弁護士を指すのが一般的です。
つきあいがある事務所にはいわゆるヤメ検の弁護士さんがいます。
お2人とも弁護士としても既にベテランです。
このお2人の特徴、それは・・・
刑事事件を担当されない点です。
検察庁は古巣。そして、検察官の胸の裡はお見通し。
経験を活かして刑事事件を担当されそうなものなのですが・・・
お2人とも経験の「活用」を潔しとしないのです。
手の裡を知っている以上、それを逆手にとるような弁護活動をするべきではない
ーという考え方なのです。
損保勤務時代からこのお2人には色々とお世話になりました。
人格識見とも稀にみるくらいの立派な先生方です。
一方で、古巣とのパイプを最大限に生かすというヤメ検の弁護士さんもいます。
弁護士に転じてからはやくざ関係の事件を多く手掛けていらっしゃいました。
反対に民事でやくざが介入すると、検察・警察とのパイプをチラつかせて抑えにかかる。
検察官であった経歴を大いに活用される場面を何度かみました。
この先生は性格的には私とは相容れない部分があり、あまり仕事を依頼しませんでした。
私自身は、といえば・・・
今のところ損保での経験をフルに活用するような交通事故事件の依頼はありません。
依頼があったらどうするか?
① 過去の経歴・知識を逆の立場で生かすのは嫌なのでお断り
② 過去の経歴・知識を存分に活用できる場面なので受任
③ 報酬次第で判断する
さて、どれでしょう?
★ 朝日放送で制作していた「ヤメ検の女」シリーズから
主演は賀来千香子(右)さんでした。