私は朝昼晩にコーヒーを飲みます。
紅茶も緑茶も飲みます。以前にも書きましたがカフェイン中毒かもしれません。
コーヒーは18歳で京都に住んで以来,同じ店から買っています。
京都市の河原町今出川を下ったところにある「出町輸入食品」のブレンドです。
マンデリンのストレートも好きですが,このブレンドがやはり一番ではないかと思います。
現在は100グラムで630円ですが,実質的には420円なのです。
というのは,たとえば1キログラム購入すると500グラムがサービスでついてくるからです。
以前はブルーマウンテンブレンドとして売られていましたが,ブルマンの中でも特選の豆を使うようになり
「ゴールドマウンテンブレンド」という商品名になりました。
これを飲み続けてもうすぐ40年。年とをったものです。
「コーヒー」という言葉が印象深い映画といえば・・・「仁義なき戦い」です。
渡瀬恒彦さん演ずる有田という弟分に煽られた兄貴分新開の三上真一郎さんが不機嫌の頂点に達し,
喫茶店のウェイトレスから「ご注文は?」と訊かれるや「コーヒーじゃ!」と異様に力を込めて答え,
ウェイトレスがビクッとするシーンには,どこかユーモラスな雰囲気が漂います。
シナリオを読むと「コーヒーじゃ!」は三上さんのアドリブです。
いらいらした感情がしっかり出ていてさすがの演技でした。
シリーズ4作目の「仁義なき戦い 頂上作戦」でも「コーヒー」が登場します。
文学座の重鎮加藤武さん演ずる打本親分が,抗争の息抜きに愛人と喫茶店で逢っている際に,
ウェイターに向かって「コーヒー」と不機嫌そうに注文し,そのまま突っ立ったままのウェイターに
一層不機嫌な口調で「コーヒーいうたら」と言ったとたんに「あわわわ」と慌てるシーンが笑えます。
ウェイターは対立組織の若い衆。ハジキを銀の盆の陰から突き付けていたのです。
やくざ映画など知性が受け付けないなどいわずに一度これらの映画をご覧ください。
気づかされるのです。人間は意地汚く自己本位な存在であると。
人の本音を生々しく描いた名作群というべきでしょうか。
第一作が製作されて48年。今も新たなファンを生み続けています。
さて,私も出町輸入食品への仁義を通し続けるために今からゴールドマウンテンブレンドをいただくとしましょう。
★出町輸入食品のコーヒーは通信販売で購入可能です。