イネ科と並んで兇悪な雑草が多いグループは?
おそらくキク科です。
この季節だと、セイタカアワダチソウが開花しています。
あれは、本当に厄介です。
アレロパシー効果で、他の植物の成長を抑制します。
結果的に、一面がセイタカアワダチソウに覆われます。
ヒメムカシヨモギも兇悪な種です。
今は種子を盛んに飛ばしている時期です。
ヨモギもそう。
花粉症の原因植物で、今現在が開花時期です。
と書いたのは、キク科植物には他にも急速に広がっている種があるから。
それは、ウラジロチチコグサ Gnaphalium specatum(写真)、
そして、ウスベニチチコグサ Gamochaeta purpurea です。
チチコグサモドキ Gamochaeta pensylvanicum も増えています。
これらも蔓延って地表を覆うような勢いで広がります。
キク科では、アキノノゲシも勢いをとりもどしつつあるようです。
つづいて、夏から秋に目に入る雑草としてはコミカンソウPhyllanthus urinaria があります。
今は結実の時期です。もともとはトウダイグサ科でしたが、今はコミカンソウ科。
イネ科に似た単子葉植物の仲間にカヤツリグサ科があります。
この仲間も2000年代以降になって急速に広がっています。
写真はハマスゲ Cyperus rotundus です。
これは花。
今後、結実して来年以降に勢力を拡大することになるでしょう。
最後は冒頭で触れたイネ科の中で、最近になって力をつけている種です。
メリケンカルカヤ Andropogon virginicus は昨年あたりから目立ち始めました。
白い部分は穂で果実を風に乗せて飛ばす機構を持っています。
今後、チガヤ同様の広がりをみせるのではないか・・・心配です。