今年1月に女優ナタリー・ドロンが亡くなりました。
突然そのことを思い出し,彼女が出演した「個人教授」にドキドキした中1の夏休みが脳裏に蘇りました。
ナタリー・ドロンはアラン・ドロンと結婚していた時期があり,映画デビューもアラン・ドロン主演の「サムライ」です。
「サムライ」は原題も“Le Samurai”で,邦題と一致します。
今でこそ洋画の邦題が原題そのままをカタカナにしたものというケースが増えましたが,
かつては絶妙な邦題がつけられていました。
アラン・ドロン主演作では“Le Cercle Rouge”が「仁義」と名付けられました。
そのまま訳すと「赤い絆」あたりがよさそうで,百恵ちゃんのドラマみたいになります。
最近はフランス映画が大きな映画館で公開されません。映画の神様は何をしているのか?
大仕掛けのハリウッド作品ばかり,それもCG多用で俳優の演技は二の次のような内容。
旧き良き時代のフランス映画が懐かしい今日この頃です。
映画の神様といえば,沢田研二さん主演の「キネマの神様」が公開されました。
その沢田さんが歌った「サムライ」は映画「サムライ」をモチーフに作られたそうです。
でもジュリーの衣装からはビスコンティの「愛の嵐」の雰囲気が・・・
ジュリーの歌唱は完成度があまりに高く,そういうことはどうでもいいのでした。
今はこういう歌唱ができるシンガーもいなくなったような気がします。