今年もバラのまわりをヤクシマルリシジミ Acytolepis puspa が飛び回っています。
1991年に宮崎市で初めて出会って以来のつきあいです。
この蝶の食性の広さや耐寒性が、その後の分布急拡大を可能にしました。
食性が広いといっても、バラが大好きなのです。
バラの花を愛でる立場からは「敵」なのですが、憎めません。
蝶を愛する立場としては、特にシンパシーを感じる種でもあるからです。
法的な争いも同じです。
Aさんの立場からみた場合と、利害が対立するBさんの立場からの視点ではみえ方が異なります。
一方の主張にも頷けるが、他方の主張にも理由がある。
それをどう調整するか?
お互いがそれなりの満足を得る結論にできれば一番です。
ヤクシマルリシジミにバラを食い荒らされないようにする方策は何でしょう?
ノイバラを庭に植えても、セイヨウバラも食うでしょう。
それにノイバラを庭に植えることは現実的ではありません。
結局のところ、人の都合に合わせてもらう話なので費用は人が負担。
つまりは、忌避剤のようなものを使って他の場所での繁殖にシフトしていただく。
このあたりが落としどころになるでしょう。
ヤクルリも我が家の庭では好き勝手なことはしない。
けれども、他の場所ではご自由に。
さらに譲歩するなら、公園に食餌植物を植えてさしあげるというのもいいかな。