夏空といえば、晴れ渡る青い空に白い雲がポツポツ。
あるいは入道雲がムクムク。
今年のある日の午後、写真のような空をみました。
ちょうど太陽に雲がかかっています。
雲は真っ白ではなく、これからの天候の悪化を予感させるもの。
この空をみていて1985年の夏における自分の心象風景だと感じました。
翌年には就職活動をするほかなさそうな予感がありました。
ほかにも人間関係の悪化を予感させる状況も生まれていました。
ただし、いずれについても特に心配していたわけではありません。
就職活動に関しては諦めて納得していました。それに1年先の話です。
人間関係の悪化に関しても、そうなっても構わないと思っていました。
気にしていたわけではありません。
また次の出会いや関係の深まりがあるさ、くらいの感じです。
ひとつの関係が終われば、次の関係が始まる。
その程度にしか考えていなかったのです。
その程度にしか考えていないから、心を交わすような人間関係を築けませんでした。
誰もが若い頃はそうなのでしょうか?
それとも、ひどい女性不信にとらわれていた私のような人間特有のことなのか。
雲の流れや陽の具合をみていると、人の心の動きのように感じられます。
*記事のタイトルは、英国の作家エリック・アンブラーの作品から拝借しました。
アンブラーの作品はほとんど読みましたが、遺作となった1981年の“The Care of Time”は未読です。