人は学歴なるものをかなり気にするようにみえます。
学歴の基準はどの次元の学校を出たか,というものです。
ほんらいは大雑把に分けると中卒・高卒・大卒が学歴の基準です。
ちなみに,「〇〇大学中退」という学歴は存在しません。この人の学歴は「高校卒業」です。
「◇◇高校中退」の人は「中学校卒業」がその学歴になります。
一種の中退が学歴として認められるのは大学院における「単位取得満期退学」のようなケースです。
しかし,最近はその意味が変わってきたようで,大学卒業者が増えるにつれ,
どの大学を卒業したかという点を問うようになっているようにみえます。
それを序列化するために使われるのが偏差値です。
この点のバカバカしさは既にブログの記事でも述べました。
大学進学のための「ある模試」における受験生の「人気投票」で人の価値を判断する。
ほんとうにバカバカしいと思います。
ですが,これに人はこだわります。
おそらく他人との間に差異を見出し,序列化して上下関係を形成したいのでしょう。
はっきり口に出さずともお互いの卒業校を認識し合う中で心理的な上下関係を作ろうとする。
なんとも卑小な話ですが,人間らしい所為であるようにも思います。
かつて私が在職した会社で新入社員が挨拶をした際にこういう発言をしました。
「僕は京都大学を卒業したので,他の人に負けるわけにはいきません。頑張ります!」
自分の学歴は高いのだという誇りがあるわけで,これなど微笑ましいと思います。
この「僕」は民法の有名教授のゼミ出身でしたので,ある論点について尋ねてみました。
「※▼★〇~!#◆」という結果で,悪いことをしちゃったな,と思ったものです。
でも,まさか学びを伴わない張りぼての「学歴」を暴くような結果になるとは思わなかったのです。
多くの人が気にしてしまう「学歴」など所詮は化粧の厚さを競うものでしかないのでしょう。
その程度で卒業できてしまう「大学」についてもそろそろ考え直すべきではないでしょうか。
★ 写真は映画「家族ゲーム」から。
今日は松田優作さんの誕生日ですので。